第2回「本帰国の時の引越しで注意したいこと」

私事ですが、先日アメリカでの4年間の駐在生活を終えて本帰国しました。
海外への引越は、荷造りに加え、異国でのセットアップ、異言語でのコミュニケーション、と特に大変な毎日が続きます。それに比べて帰国の場合は、日本語でなんでも通じて、美味しいものがたくさんあり、物価の高いニューヨークと比較してお手頃価格と感じる全てのもの!に囲まれた生活です。少しずつ迎えてくれる家族や友人たちと会ったりしていると、元住んでいた日本への生活へも自然と軌道修正していけるし、受け身でいられる心地よさがあります。

とはいえ、久しぶりの海外引越は非常に骨が折れることばかりでした。とても大変な作業でしたが、とりあえず今日本に帰国してみて、引越作業で注意しておいてよかったなと感じていることがあります。そこで今回はポイントを3つに絞ってお伝えしようと思います。

少し私自身の話をさせていただきますが、私は1回目の駐在から帰国後、実は一時的に家が片付けられなくなりました。妊娠、出産と同時に在宅ワークを抱えてしまい精神的に少し無理が祟ってしまったのでした。そこでプロの方に家を片付けるのを手伝ってもらいました。片付いた家にいると思考もすっきり!家族との関係性もよくなっていきました。その後私も同じように困っている方のために力になりたいと思い、8年前にライフオーガナイザー1級という片付けの専門資格を取得しました。1回目と2回目の駐在の間は日本に5年間住んでいましたが、そのうちの3年間ほどは、片付けのコンサルティングを行い、実際にお宅を片付ける、という仕事に携わっていました。そんな経緯があったので、駐在が決まり引越の準備を進めていく中で、ただ経験が2回目だから、というだけでなく、片付けの知識があったことや、家を片付けていたことが、引越準備にとても役に立ったんですね。資格を取った時の思いから、アメリカ駐在ライフアドバイザーとして、引越の講座も開催しているのですが、そんな人の家も片付けていたような私ですら、海外引越は骨が折れる!大変!な作業なのです。

少し本題から逸れてしまいましたが、、では、実際に何に気をつけたらいいのでしょうか。それは”物量の管理”です。

  1. 持ち帰らない!
    そのために意識したことの1つ目は、アメリカの家具は大きいので持ち帰らない!ということです。
    皆様覚えていますでしょうか?アメリカのスーパーで初めて牛乳を見た時のことを。
    牛乳のパッケージの大きさに驚いたことを。そして今はそれが普通に見えていませんか?
    また日本から持ってきた家具がなんだか小さく見えたりしませんでしたか??
    アメリカに数年暮らしているとサイズに麻痺し、今度は逆の感覚となるのです。
    アメリカの方が家具は安いよ、デザインが素敵だよね、などと謳い文句に釣られて日本に持って帰ると家の中が家具で溢れます。はい、私はそれこそ1回目の本帰国では見事に巨大なソファを持って帰り、リビングをソファが占領する、という状況に陥りました・・・
    帰国後の家はアメリカと同じくらい広いよ!と自信を持って言える方を除いて、出来るだけ家具を持って帰る際には日本の家具のサイズと見比べるなど、(特にアメリカの家具は日本のものよりも奥行きがある場合が多い気がします)、しっかりとサイズのことを見定めてくださいね。
    先輩駐妻の中には、家具が大きすぎてドアを通らず知り合いに譲った、という方もいるくらいです。
  2. 物量を理解する!
    2つ目は、アメリカ生活でものが増えていることをきちんと理解していますか?ということです。
    日本よりも生活スタイルが変わり、必要不可欠なものが増えることもあると思いますが、割とありがちなパターンは、日本では売ってない、日本だと高い、せっかく来たし何か思い出を、という色々な理由をつけて買ってしまうもの。
    私も買い物がとても好きなので、このような誘惑や理由を見つけてついつい買ってしまうこともありますし、何を買おうかな?と考える時間も海外生活の醍醐味の一つですよね!ただし残念ながら買ったものは食べ物ではない限り勝手に消えたり無くなったりすることはありません。渡米前より明らかにモノが増えたと実感する方は、ぜひ帰国前には、早めに人に譲ったり売ったりして処分を進めましょう。思ったように売れずにギリギリまで待っていると最後の処分が大変になります。本帰国前は忙しいので、欲を出さずに潔く処分していきましょう。
  3. 日本でのゴミ捨ては難しい!
    3つ目は、日本でゴミを捨てるのは大変だということ。
    日本で粗大ゴミを出すのはお金がかかる、というのはほぼ周知の事実かと思います。私の住む自治体では一辺30cm以上あるものは全て粗大ゴミになります。きっとアメリカのどの州もゴミを出すルールは日本よりもゆるいと思いますので、捨て方に困りそうなものは手放してみては?3〜4ヶ月船便が到着する間の不便な生活を余儀なくされることも考えると、日本で心機一転新しくいいものを買おう!くらいの気持ちで処分するという選択もとてもおすすめです。実は捨てたものは、意外と困らないものはたくさんあったりするものなのです。ぜひ一度リセットする、という感覚を強制的に作ってみてはいかがでしょうか?
    日本に持ち帰ったはいいけれど、収納し切れずに捨てる羽目になった、というのはよくあることです。私も全く捨てるものがなかったとは言い切れませんが、粗大ゴミになるほどのものは出ませんでした。

頭では分かっていても実際に帰ってみないと分からないと思いますが、ぜひ上記3つのポイントから物量の管理について考えてみてくださいね。皆様の本帰国準備に少しでもお役に立てれば嬉しいです。

松谷あさこ 駐妻SmartLife代表 3児の母
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第1回「アメリカ人主催のバースデーパーティに呼ばれたら?」

アメリカではバースデーパーティ文化がとても盛んで、お友達を呼んで盛大にパーティをすることが多いです。
学校に通い始める低学年は男女問わず全クラスメイトに声をかけることも多いため、日本からアメリカに来たばかりで顔も知らないのに、クラスメイトのバースデーパーティにいきなりお呼ばれされることも。実際に私も、息子が小学4年生に編入してすぐの週末のバースデーパーティにお声がけいただいたことがありました。急な対応も大変でしたが、来たばかりだからと遠慮せずにクラスメイトと受け入れて声をかけてくれたこと、とても嬉しかったのを覚えています。

ということで、バースデーパーティにいきなりお呼ばれしてもおかしくないのがアメリカ!アメリカ人主催のバースデーパーティにすぐ行けるようにポイントをお伝えします。

まず、バースデーバーティへの招待方法ですが、最近はオンライン招待状サイトがメインになってきています。親のメールアドレス宛に”●● ●th‘s Birthday Party Invitationなどという文言のタイトルで送られてくることが多いです。RSVP by ●●(日付)と書いてあればお返事はその日付までにくださいね、という意味です。とはいえ参加可否は早めに、が原則です。今すぐ分からない場合はいつごろには確定できると思う、と伝えておくと親切ですね。

次にバースデー当日までに用意するものがバースデープレゼントとカードです。プレゼントの相場は20〜30ドル前後でよいでしょう。迷ったら周りの方に素直に聞いてもいいと思います。(アメリカはエリアによって違うことが多く、相場もまた然りです)何をあげたらいいか分からない子へのプレゼントは、Amazonで 年齢、性別でギフトと検索するとたくさん出てきます。女の子ならクラフトやアクセサリー、ぬいぐるみ、男の子ならLEGOや車のおもちゃ、性別問わず知育玩具やNational Graphicsの実験シリーズなどは人気です。高学年になるとだんだんモノを探すのが大変になりますが、そういう時はギフトカードも喜ばれます。

バースデーカードはどんなカードでも良いですが、誰から誰へのプレゼントなのかが分かるように字が書ける年齢でしたら子供に書いてもらうのが良いですね。(メッセージまで無理に書かせなくても大丈夫!)受け取った側が誰からのプレゼントなのか分からなくならないようにきちんとプレゼントにカードを貼り付けておくと良いですよ。なぜなら、後日いただくサンキューカードには“●●(差し上げたプレゼント)をありがとう!”と書かれていることが多いのです。大人数を呼んでいるパーティでは、特にカードを添付することはホスト側にとっても嬉しい心遣いだと思います。

プレゼントは紙袋に入れて渡してもいいですが、プレゼントをそのままあげても大丈夫です。

こちらでは紙袋に入れる場合はティッシューと呼ばれる薄色紙を少しはみ出すようにプレゼントと紙袋の隙間を埋めるように使うことがあります。見た目もとてもキュートで可愛くなりますよ。

当日の服装は普段着で大丈夫です。またバースデーパーティ会場に到着するのは開始時間〜10分の間に集まってくる人が多いです。早めに行く必要はありません。プレスクールや小学生低学年は親がほぼ同伴しますが、子供が一人で親と会話できる年齢であればドロップオフ(子供だけ置いて送迎だけ)するようになります。その場合は主催者の保護者にまた迎えに来る旨を伝えて去りましょう。
プレゼントは本人に手渡す他に、プレゼントコーナーが用意されていることもあります。その場で開ける習慣はアメリカにはあまりありません。

開催時間に関係なく、ほぼお決まりのようにチーズピザ、ケーキ、ジュースがサーブされます。小さなお子様連れで親も一緒に楽しむようなバースデーパーティの場合には、フルーツの盛り合わせやチーズやクラッカー、スナック、料理などが用意されていることもありますが、アクティビティが多い会場ではあまり用意されていないことが多いです。 パーティが終わると、必ずグッディバッグと呼ばれるプチギフトが配られます。事情があって早退する時も一言ホストの親に声をかけるとグッディバッグを渡してくれるはずです。子供たちもそのグッディバッグがもらえるのがお楽しみの一つです。

プレスクール、小学校低学年は毎週末バースデーパーティのはしご、となるくらい週末が忙しくなってもおかしくありません。少し家に予備のプレゼントを買い置きしておくなどしておくと、急なお呼ばれにも対応できますよ。

いかがでしたでしょうか?

アメリカで子育てする上では特に切り離せないのがバースデーパーティです。
英語でのコミュニケーションに不安がある方もいらっしゃると思いますが、子供たちが現地の子と交わって楽しく生き生きと楽しんでいる様子は見ていて嬉しくなるものです。ぜひお呼ばれされた時は少しの勇気と共にこの投稿を思い出して参加してみてくださいね。

松谷あさこ 駐妻SmartLife代表 3児の母
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