第6回ティーテーブル〜家で気軽にお茶会〜 「おうちアフタヌーンティーテーブル」
第6回ティーテーブル〜家で気軽にお茶会〜 「おうちアフタヌーンティーテーブル」
テーブルコーディネ―ターのじゅんこ先生がご自宅で楽しむためのヒントやアイデアをご紹介
更新日: 2020年03月25日
半年に渡ってお届けしてきました、お家で気軽にテーブルを楽しんでいただくためのコラム、いよいよ今月で最後となりました。最終回は、ティーテーブルのご紹介です。
食事をとることが目的のテーブルとは違い、ティーというツールを通して社交の場を提供することが目的のテーブル…。と説明をすると、なんだか尻込みをされてしまいそうですが、要はお茶会を気楽に楽しむというふうに考えていただければ良いかなと思います。そのために会話の場がはずむようなテーブルをしつらえるということが、ティーテーブルの目的なのですから、それはとっても楽しいことですよね。
家にお呼びするのはなんだか気が引けて…と思ってしまいがちなところですが、レストランやホテルでの緊張しながらのティータイムや、気楽ではあるけれど少し味気ないカフェでのおしゃべりよりも、お家で心を込めておもてなしされるお茶の時間は、どれだけホッとできるか…を想像してみたら、その価値に気付いていただけるのではないかと思います。
ホテルのアフタヌーンティーのようなものほどに難しく考えず、おうちアフタヌーンティーと銘打って、気楽に「お茶しに来て!」とお友達に声をかけてみられるくらいのテーブルをご用意するのはいかがでしょうか? そのために役立つアイデアを、ぜひお伝えしたいと思います。
ティーテーブルのポイント
ティーテーブルと言っても、何も紅茶をご用意しなければいけないというわけではなく、広義な意味で、社交の場を楽しむテーブルというように考えられるといいのではないかと思います。ですので、そのためのツールは、紅茶はもちろんのこと、コーヒーでも中国茶でもなんでも良いと思います。
けれど、いただく飲み物によって、テーブルの内容も少し違ってきますし、今回は、お家アフタヌーンティーですので、ティーテーブルという言葉のイメージそのままに、紅茶をいただくテーブルにてご紹介していきましょう。ポイントはもちろん、今回も3つほどに絞って簡単に!!
①カップ&ソーサーやケーキ皿を用意
ティーテーブルのお楽しみと言えば、カップ選びではないでしょうか。もちろん、気楽にマグカップで…というのも悪くないと思いますが、せっかくですから、カップ&ソーサーで! 色や形も様々に、繊細な作りから可愛らしいポップな雰囲気のものも…。磁器でハイブランドのものもあれば、ぽってりとした風合いの陶器製のものもあり、お呼びした方のお好みや、作りたいテーブルの雰囲気に合わせて、ぜひ選んでみてくださいね。
選ぶ際、気をつけていただきたいのが、紅茶用かコーヒー用かを見極めることです。メーカーが、紅茶カップ、コーヒーカップと銘打っていれば、それに従えば間違いありませんが、それがわからない場合は、形がヒントとなります。
紅茶カップは大抵が口の方が広がり、下の方がすぼんでいるものが多いです。100度で淹れる紅茶が適温になりやすく、かつ、水色(すいしょく)を楽しむことに適しているからと言われています。一方、コーヒーの方は、寸胴に上から下まで大きさに変わりがないタイプのものが多く、質感としても、薄めのものはもちろんのこと厚めに作られたものも使われたりします。 ん? ふと思いつきましたが、イメージとしては、紅茶カップは肩幅広めなスーパーマン体型で、コーヒーカップはドラえもん体型ってこと!?笑
そして、実は、紅茶とコーヒーとの兼用カップなるものもあったりします。両方の特徴をちょうど良い具合にミックスしたような形です。
スーパーマンとドラえもんがパパママですね。紅茶派・コーヒー派と好みに偏りがなかったり、お家の収納事情によっては、どちらでも使える兼用カップは優れものです。
さて、カップ&ソーサー選びを更に楽しくしてくれるのが、ケーキ皿選びです。カップ&ソーサーとお揃いで用意されているものもあり、その場合は、3点セットで「トリオ」というように呼ばれます。
けれど、こういったトリオのようなものがなくとも、ご自分のアイデアやセンスで、「オリジナルトリオ」を作ってみるのもオススメです。そしてまさにそれこそが、テーブルをコーディネートする大きな楽しみとなるのではないかと思います。
例えば、①のように、カップ&ソーサーはセットで、ケーキ皿のみ違うものにしてみたり、②のように、トリオからカップとケーキ皿のみ残して、ソーサーを変えてみたりなどなど。
その際、色味が似ている、柄の雰囲気が似ている、金彩・銀彩で同じコンセプトのトリムであるなど、どこか共通点を見つけて合わせてみるのが鍵となります。以下の写真のようなトリオもいいですよね。
あるいは、共通点に困った場合は、ガラスのお皿であれば万能な活躍ぶりを見せてくれます。
②ティーフード用にトレイを使ってみる
お家アフタヌーンティーですから、もちろん、ティーフードも用意しましょう。アフタヌーンティーは、基本3種類のものから構成されています。サンドイッチ、スコーン、スイーツ類です。全て用意するのは少し荷が重いようでしたら、せめて、しょっぱいもの&甘いもので、2種類は用意できると良いのではないかなと思います。サンドイッチも、ロールサンドやオープンサンドなどバリエーションを効かせられますし、甘いものも、究極駄菓子・袋菓子出身のものでも、プレゼンテーションによっては立派なスイーツです。
ぜひ活用していただきたいのがトレイです。二段・三段トレイは、まさにアフタヌーンティーのアイコンのような存在ですよね。お皿を取り替えられるタイプのものもあれば、組み立て式のものもあります。
けれど、このようなトレイを使わなければアフタヌーンティーテーブルが出来上がらないということではなく、サンドイッチトレイ・スコーン入れ・ケーキスタンド・・・といったように、それぞれバラバラな扱いでも全く構わないのです。ケーキスタンドのように、足が付いているものがあれば、それ一つでも充分にティーテーブル気分を上げてくれます。
あるいは、もしこういったアイテムがお家にないといった時にでもご安心ください。以下のように普通のお皿の下に“何か”を加えることで、立派に足付きトレイのピンチヒッターを果たしてくれたりもします。
アイテムに少しでも高さを出すことによって、ティーテーブル“らしさ”がぐんとアップしてしまいます!
③ティーテーブルへの固定観念をはずす
ティーテーブルというと、紅茶=イギリスのイメージから、ついついレースイメージのTHE英国な雰囲気のテーブルを想像してしまいがちですよね。けれど、お家で楽しむテーブルですから、そのイメージ通りのテーブルを作らなければと決め込まずに、自由に好きなテイストやスタイルでティーテーブルを作ってみると良いと思います。
例えば、こちらのカップ&ソーサーですが、合わせるケーキ皿やクロスなどによって、違うイメージで使うことができます。
トラディショナルなイメージ ↓
モダンなイメージ ↓
ほんのちょっとした違いで何通りにも出来上がるのが、テーブルコーディネートの楽しさですよね。ぜひ、お家にあるアイテムを色々に活用させてみてくださいね。
さあ、いよいよお家アフタヌーンティーテーブル!!
上記ポイントでご紹介してきたオリジナルトリオを作ってみたり、高さを出したトレイをサンドイッチやスイーツ用に置いてみました。そして、オーソドックスなティーテーブルのイメージからは少し離れ、鮮やかな光沢のあるターコイズブルーのブリッジと白をコントラストに、ゴールドとお花の赤オレンジがアクセントです。
モダンな雰囲気を醸し出しつつ、アイテムの可愛らしさとのアンバランスさがかえって魅力的?なんて、自画自賛なテーブルとなりました。
そうなのです!!
まさに、テーブルコーディネートの醍醐味はそこ!! お家でコーディネートするぶんには、もう楽しんだもの勝ちで、「今回のテーブル、結構素敵じゃない?」「この色とアイテムの組み合わせがもう大好き!」なんて、自画自賛の自己満足の・・・そんな嬉しい瞬間をいっぱい生んでくれるのです。もちろん、その上、家族やお友達から褒めてもらえたりしたら、それはもう至福以外の何物でもありません。
6回にわたってお届けしてきたテーブルコーディネート術、ここまで読んでいただいた方であれば、今までテーブルに抱いていたイメージが少し変わったのではないでしょうか。非日常どころかその逆で、お家にあるものを工夫しながら使いつつ、どんどん日常に取り入れてしまえるものだというように。そのように、テーブルコーディネートを楽しもう!と思っていただけるようになっていたとしたら、それが私のお伝えしたかったこと、本当に嬉しく思います。
これからも、ぜひお家で、ご家族のため、お友達のため、そして何より自分のために、テーブルコーディネートを楽しんでくださいね。
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著者プロフィール
じゅんこ CJY
テーブルコーディネート教室 Table C’est JOYeux~テーブルセジョワイユ~ 主宰
2016年ロンドンでスタート。テーブルコーディネートレッスン、サロンなどのディスプレイ、テーブルコーディネートコンサルティングなどを通し、「テーブルコーディネートを日常に!」「花のある食卓を!」をコンセプトとした活動をおこなっている。更なるテーブルファンが増えることを楽しみに、2019年よりNYでの活動をスタートさせたばかり。
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