第54回「苺で、タルタルジャムを作ろう!!」
第54回「苺で、タルタルジャムを作ろう!!」
アメリカでの健康な食生活を応援するおすすめレシピをご紹介します。
更新日: 2022年06月23日
アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽に、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。
海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。
『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦33年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。
第54回「苺で、タルタルジャムを作ろう!!」
ここアメリカでは、卒業式、終業式が無事終え、待ちに待った夏休みがやってきました。この休みを利用して、一時帰国される方、旅行の計画をされている方や、更に親戚や知人とのパーティー等のプランも考えていることでしょう。楽しいプランが山積みなのは嬉しい限りですね。今回は、そんな夏によく合う苺を使った料理をいくつかご紹介します。
今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト
苺
苺の歴史は古く、石器時代には既に食べられていたようです。実だけでなく、根、茎、葉と全部食べられていたとの事で驚きました。日本では、日本人の得意分野である品種改良により、甘味もジューシーさも何処の国にも負けないほど、美味しい苺が作られています。しかし、ここアメリカでは、30年前とそれほど変わらない苺が売られているような気がします。購入される場合は、パッケージから甘い香りがすること、表面の実があまり目立たず、ヘタの緑が元気なことをチェックされるとよいでしょう。今回は、グロッセリーストアでオーガニックのものを1パック約4ドルで購入しました。
Knox(ノックス)ゼラチン
ゼラチンの原料は、豚や牛の骨、皮等から作りますので動物性ですが、ゼラチンを見た感じは白い粉末や透明の板状ですので、植物由来かと思ってしまいがちです。ゼラチンはコラーゲンを抽出したものですので、健康にもかかせない食材とも言われています。熱を加えると固まる性質があるので、ゼリー、ムース等のデザートによく使われます。今回は、Safewayにて、徳用パックを約16ドルで購入しました。
Greek Yogurt (グリークヨーグルト)
グリークヨーグルトは、他のヨーグルトと比べると、乳清がろ過されているので、かなりモッタリとしていて濃厚です。この製法により、糖分が減り、たんぱく質が増えるとのことで、嬉しい食材ですね。今回は、このグリークヨーグルトを使ってムースを作ります。生クリームを使用しなくても、コクのあるムースに仕上がります。Costcoにて約5ドルで購入しました。
タルタル苺ジャム
これからの季節、ファーマーズマーケットやグロッセリーストア等、あちこちで真っ赤な苺が美味しそうに並んでいるのを、目にするのではないでしょうか。そんな苺を使って、簡単に出来るタルタルジャムをご紹介したいと思います。ジャムのように甘くなく、トロッとしているので、ヨーグルトにかけたり、パンにぬったり、ムースを作ったりと、応用出来るのが嬉しいですね。是非、お試しください。
【食材と目安の量(4瓶分)】印はおすすめ食材リストを参照
- オーガニック苺・・・2パック(長方形の容器)約1000g 弱
- グラニュー糖・・・120g〜150g
- レモン・・・1個分
お料理の手順
下準備: ジャムを入れる空き瓶をキレイに洗ってからトレイに入れ、瓶、蓋に熱湯を掛けておく。
- 苺をよく洗ってからヘタを取り、更に洗ってザルに移して水気を切る。
- フードプロセッサーに苺を入れて、粗めのみじん切り状態にし、アルミ以外の鍋に入れる。
- 2にグラニュー糖を入れ、中火に掛ける。沸騰したら中火弱にしてアクを取り、次にレモン汁を入れ、再度沸騰したら3分煮て火を消す。
- 下準備した瓶にタルタルジャムを口切まで入れて蓋をし、冷めるまで逆さにしておく。
- 4の瓶の外側をキレイに洗い、水気を拭いてからラベルを貼っておく。
【レシピのポイント】
タルタルジャムを入れる容器の雑菌をなくすため、熱湯を掛けてから使用します。
レモン汁をたっぷり入れることによって、苺の素朴な美味しさが引き立ちます。
イチゴは、残留農薬が一番多い果物と言われています。ベーキングソーダ等使ってキレイに洗ったり、なるべくオーガニックのものを購入されるのが良いかと思います。ジャムのように砂糖が沢山入っているわけではないので、保存は冷蔵庫で。1、2ヶ月の間に使い切るようにしてください。
【料理を食べた方の感想】
ヨーグルトにかけて食べてみましたが、苺そのものを食べている感覚で美味しく頂けました。
タルタルジャムを使って苺ムース
瓶詰めしたタルタルジャムの利用法ですが、苺がなくても、タルタルジャムがあれば簡単にムースを作ることが出来ます。皆さんのアイデアでデコレーションをしたなら、お店にも負けない豪華なムースが出来ること間違いなし!です。
【食材と目安の量(5人分)】印はおすすめ食材リストを参照
- タルタル苺ジャム・・・1カップ(200cc)
- Knox・・・1パック(50ccの水でふやかす)
- ミルク・・・200cc
- グラニュー糖・・・30〜50g
- プレーングリークヨーグルト・・・200cc
- グランマニエ・・・小1/2 (なければバニラエッセンス少々)
- デコレーション用・・・生クリーム、タルタルジャム、ミントの葉等、好みで。
お料理の手順
下準備: 50ccの水にKnoxをふり入れ、軽く混ぜて置いておく。かき混ぜ過ぎると後でキレイに溶けないので、注意する。
- 中鍋にミルクを入れ、グラニュー糖を入れ、中火にかける。沸騰直前で火を消し、ふやかしたKnox を入れてきれいに溶かす。
- ボールにタルタルジャム、グリークヨーグルト、グランマニエを入れて、泡立て器でよく混ぜる。
- 2に1を入れてよく混ぜ合わせ、好みの容器に流し、冷蔵庫へ入れて固める。固まったら、ムースの上に、お好きなデコレーションをして出来上がり!!
【レシピのポイント】
甘さ控えめで、添加物なしの苺ムース!お子様のおやつに作られるのはいかがでしょう。不意のお客様が来られても、短時間で喜ばれるデザートが出来てしまうのも見逃せませんね。冷蔵庫で約1時間弱で固まります。
【料理を食べた方の感想】
・甘さがちょうど良い感じです。ぜひ、試してみたいです。
・これからの季節に欠かせないひんやりデザート。子供たちのおやつに作ってみようと思います。
今回のまとめ
苺のタルタルジャム、そしてムース、いかがでしたでしょうか。いつも美味しい苺が手に入るわけではないので、もし納得出来る苺に出会ったら、多めに購入して作りおきしておくのも得策かと思います。息子がムースの写真を見るなり、「オーッ、トマトソースにモッツアレラ、バジルだね、美味しそう!!」と言われてしまいました。実際には、タルタルジャム、生クリーム、ミントの葉です。透明な器に入れてもキレイですし、色々とデコレーションを考えるのも楽しそうですね。