第51回「簡単に作ろう!エンパナ─ダ!」
第51回「簡単に作ろう!エンパナ─ダ!」
アメリカでの健康な食生活を応援するおすすめレシピをご紹介します。
更新日: 2022年04月01日
アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽に、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。
海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。
『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦33年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。
第51回「簡単に作ろう!エンパナ─ダ!」
少しずつ春の香りがする季節となりました。気がついたらサマータイムも始まり、夏の到来ももうすぐですね。今年こそ、堂々とポットラックパーティーを室内外で気にせず開きたいものです。今回は、間もなくやってくるイースターにも、ポットラックパーティーにも大変喜ばれるエンパーナ─ダをご紹介します。アルゼンチンの知人が教えてくれた昔ながらの具に挑戦!南米の人達にとってはとてもポピュラーなもので、ここアメリカでも大変人気がありますので、皆さんもぜひお試しください。
今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト
エンパナーダ生地
この生地は、冷凍コーナーで見つける事ができます。購入出来る店は限られていますが、メキシカンのストアーで見つけることが出来ました。左のパッケージは約8ドル、右側は3ドルでした。前者は、生地が層になってとてもサクサクで軽く、後者は、少し重い感じでした。
オレガノ、クミン
オレガノは、地中海沿岸地方原産の多年草で、かなりスパイシーな香りがあり、イタリア料理やメキシコ料理には欠かせないハーブです。抗菌作用があり、風邪、気管支炎、頭痛、生理痛、疲労倦怠などの回復にも効果があります。ドライにしても風味が損なわれないのは嬉しいですね。今回は、ドライのものを使用します。クミンはカレーには欠かせないハーブですが、コショウやシナモンに比べてマイナーなイメージなのが、ちょっと可哀想になってしまいます。クミンですが、カレーだけでなく、ソーセージやミートローフの味付けにも活用されています。
グリーンオリーブ(Spanish)
オリーブには、熟していない黄緑色の実と熟した黒い実があり、どちらもオイル漬けや塩漬けで売られています。今回は、グリーンの塩漬けのタイプですが、真ん中のたねを除いて赤いパプリカが詰めてあるのもです。生地にのせた具の真ん中に入れて包みます。塩気はメーカーによって異なるので、必ず味を見てから、料理に使いましょう。残ったオリーブは、薄く輪切りにしてシーフードサラダやグリーンサラダのアクセントにも使っても美味しく頂けます。
エンパナーダ2種
エンパナーダ、簡単に言うと、具をパイ生地のような生地で包み、オーブンで焼いたものです。見た目は大型餃子のようですが、閉じた箇所を縄目にしますので、おしゃれな感じですね。今回は、アルゼンチンの知人が教えてくれた昔ながらのエンパナーダと、具に春雨を入れた2種類をご紹介します。
【食材と目安の量(4人分、8個分)】印はおすすめ食材リストを参照
A- 玉ねぎ・・・中1個(みじん切り)
- ベルペッパー(グリーン)・・・2/3個(みじん切り)
- マッシュルーム・・・5〜7個(みじん切り)
- 牛挽き肉・・・1Lbs(赤ワイン大2で混ぜ合わせておく)
- ゆで卵・・・2個(適当なみじん切り)
- オレガノ・・・大2
- クミン・・・小1
- 塩・・・小1/3
- 生卵・・・1個
- グリーンオリーブ・・・適宜
- 春雨・・・戻したもの1カップ(お湯で戻してから、約3センチの切っておく)
- 出し醤油・・・大1.5
- オリーブオイル・・・大3
お料理の手順
- フライパンにオリーブオイルを入れ、玉ねぎ、ベルペッパーをしんなりするまで炒める。
- 1に赤ワインで混ぜ合わせた挽き肉を入れ炒める。ほぐれたら、オレガノ、クミン、塩を入れてよく炒め、次にゆで卵を入れて更に炒めてから火を消し、半分はボールに入れて冷たくなるまで冷やす。
- 2の鍋に半分残った具がある状態で火にかけ、はるさめ、出し醤油大1を入れ炒めて出来上がり。
- 3の粗熱が取れたら、市販の丸い生地の真ん中に適宜に具をのせ、回りに水をつけて餃子のように閉じる。閉じた箇所をしめ縄のように指で斜めに押さえて模様を作る。生地をパックから外す時には、セロファンが1枚ずつ敷いてあるので、それを引っ張って生地をはがすと生地が伸びずにキレイにはがせる。
- 2のボールに入れて冷やした具に生卵を入れてよく混ぜ合わせておく。後は、生地に具をのせ、真ん中にオリーブを入れ4と同様にする。
- オーブンを375度Fにあたためたら、生地を入れ表面が軽くきつね色になるまで、約20〜30分約いて出来上がり。
【レシピのポイント】
市販の生地を使うと手間いらずで簡単に出来てしまうのが嬉しいですね。具は炒めたものを半分にして、2種類楽しめるようにしました。オレガノはたくさん入りますが、知人によるとこの味がよいのだそうです。冷たく冷やした具に生卵を入れますが、これは焼いた時に中の水分が出ないようにするためでだそうです。もう一つの具には、春雨を入れますが、こちらも水分が出ないように入れています。
【料理を食べた方の感想】 ・サクサクしていて、具が美味しいです。中に入っているオリーブの塩気が味を引き立てている感じです。 ・息子が春雨が大好き!肉と春雨と絶妙な組み合わせですね。喜んで食べてくれました。 ・ダイエット中なので、オイルで揚げてないのが嬉しいです。
今回のまとめ
エンパナーダ、いかがでしたでしょうか。今回は、2種類の具を紹介しましたが、他にも、柔らかく煮たチキンやポークを使ってもよいし、お子様が大好きなウインナを利用したり、ベジタリアンの方には、ジャガイモ等の野菜を煮込むのもよさそうですね。どんな具でもよいと思いますが、具から水分が出ないように生卵や春雨等を利用してジューシーな具を作ってみてください。