第27回「衣がサクサクの簡単コロッケレシピ3品」
第27回「衣がサクサクの簡単コロッケレシピ3品」
アメリカ在住暦30年のお料理研究家が簡単で美味しいレシピをご紹介します。
更新日: 2020年02月27日
アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽で、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。
海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。
『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦30年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。
第27回「衣がサクサクの簡単コロッケレシピ3品」
昔も今もコロッケはお子様からお年寄りまで大人気。今回は、ヘルシーで美味しいコロッケを3種類ご紹介したいと思います。オイルというと嫌われもののイメージですが、よいオイルを上手に適度に使うなら、なかなかよいものだと思っています。家庭で作るメリットは、フレッシュなオイルで揚げられることでしょうか。レストラン等で揚げる場合は、カラリとさせるために身体に悪いショートニング、ラードを使っているケースが多いと思います。 上手に揚げるコツがわかると、油切れのよいサクサクコロッケを作る事が出来ます。どうぞお試しください。
今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト
ラセットポテト(Russet potato)
ポテトは、アメリカでは肉の付け合わせ、サラダ等にかかせない食材になっています。ラセットポテトは、とても大きな楕円の球体になっています。フレンチフライ等にも使われますが、ほくほくしていて、茹でると崩れやすいのでコロッケにも適しています。 今回は、トレーダージョーズのオーガニックのポテトを使用します。家で作るなら、家族のために少しでも安全なジャガイモを使いたいですね。
パン粉
パン粉は随分とポピュラーになり、日本のパン粉がトレーダージョーズでも買えるようになりました。またアジアのマーケットなら何処でも購入可能かと思います。今回はたまたまトレーダージョーズで品切れだった為、日系スーパーで購入しました。
モッツアレラチーズ
ピザ、ラザニア、前菜にはかかせないチーズとして有名ですね。プカプカと水に浮いて売られていたりして、かわいいチーズのイメージです。今回は、パックに入ったチーズをトレーダージョーズで購入しました。
コロッケ3種(チーズコロッケ、彩りコロッケ、昔懐かしコロッケ)
コロッケの面倒くさい作業を最低限にし、家庭でも簡単に作れるよう、色々と工夫しました。3種のコロッケで、楽しみも3杯になります。ぜひお試しください。
【食材と目安の量(6人分)】 ★印はおすすめ食材リストを参照
- ラセットポテト・・・(皮を厚めにむいて、角切りにしたものが約1キロ)
- 人参(オレンジと黄色)・・・1本ずつ(皮をむいて、5センチの長さ程度に切る)
- 砂糖・・・大1
- 塩・・・小1/3
- すし酢・・・大1
- 小麦粉・・・適宜(オールパーパスで可)
- パン粉・・・適宜
- 揚げ油(カノーラオイル等)・・・適宜
- 玉ねぎ(みじん切り)・・・大1/2個
- だしつゆの素・・・大1
- こしょう・・・適宜
- 塩・・・少々
- 牛挽き肉・・・200グラム(赤ワイン大1で混ぜておく)
- 砂糖・・・大1〜2
- だしつゆの素・・・大2
- 塩・・・小1/3
- 卵・・・1個
- 小麦粉・・・大1(オールパーパスで可)
- 牛乳・・・100cc
【お料理の手順】
1.厚手の鍋に皮をむき、粗く切ったジャガイモとジャガイモが1/3浸る程度の水を入れて蓋をし、中火にかける。沸騰したら、蓋がカタカタしない程度の火加減で(弱火強)30分程、ジャガイモが柔らかくなるまでかけておく。彩りコロッケに使用する人参も入れて写真のように入れておく。
【ジャガイモを火にかけている間に具を作る】
2.フライパンにオイルを大1入れ、玉ねぎを炒める。艶が出てしんなりしてきたら、【2の工程で使う材料】の調味料を入れ、水分がなくなるまで炒めて味を染み込ませる。
3.フライパンに牛挽き肉を入れ、パラパラと炒める。油が出たらキッチンペーパーで拭き取り、【3の工程で使う材料】の調味料を上から順に入れて、その都度混ぜ合わせ、水分がなくなる迄炒めて、味を染み込ませる。
4.1のジャガイモが柔らかくなったら、鍋の中の水分を捨てて、再度火にかけ、水分を飛ばす。
5.4から人参を別のボールに移して軽く潰しておく。
6.潰したジャガイモにに2と3を入れ、よく混ぜ合わせ、1/4(チーズコロッケ用)1/4(彩りコロッケ用)1/2(昔懐かしコロッケ用)以上の分量に分けておく。
7.6のチーズコロッケは、ダイスに切ったモッツレラチーズを真ん中に入れて丸く丸める。
彩りコロッケは、潰した人参の入ったボールに入れて混ぜ合わせ、俵型にする。
8.ある程度冷めて崩れにくくなったら、それぞれの適当な入れ物に小麦粉、【8の工程で使う卵液】、パン粉を準備し、丸めたコロッケの生地に小麦粉、卵液、パン粉の順につけていく。その後しっかり冷ます。
9.厚手で、あまり表面積の大きくない鍋、またはフライパンを熱く熱してからオイルを入れる。(コロッケがしっかりオイルに浸る程度の量)オイルにパン粉を落としてみて、直ぐにパチパチとなったら、コロッケを3個〜5個ずつ入れて揚げていく。
10.色が少し変わった所でひっくり返し、コロッケに傷をつけないよう、揚げていく。温度が低くなりすぎると破裂するので、一度にたくさんのコロッケを入れて揚げないのがコツ。チーズの入っているコロッケは、少し温度を下げてゆっくり揚げて破裂させないようにする。
11.両面がきつね色になったら、引き上げてできる限りオイルをおとしてから、網に置く。
【このレシピのポイント】
揚げものは、敬遠されがちな料理ですが、家で揚げるメリットとして、フレッシュなオイル、安心出来るオイルで揚げられること、厚手の面積の少ない深めの鍋で揚げることで、オイルが少なくてすむこと。それに伴いキッチンの汚れが少なくてすむこと。オーガニックのジャガイモを使用することで安心なこと等です。
コロッケは、中に火が通っているので、表面をいかにキレイに揚げるかが焦点になります。温度が低いと破裂、適温だったのにたくさんいれると温度が下がりますので、こちらも破裂してしまいます。
コロッケは、成形してから、必ず冷ます事が大事です。ジャガイモが暖かいうちに揚げようとすると、破裂の原因になりますので、お気をつけください。
付け合わせは、栄養のバランスがよくなるよう、ブロッコリー、トマト、キャベツ等、野菜を添えるのがよさそうですね。
料理を食べた方の感想
「チーズコロッケ」
・チーズとジャガイモの相性がばっちり。チーズの風味もしっかり感じられてサクッとした食感が良い
「彩りコロッケ」
・野菜がたくさん入っているので一番あっさりしていて食べやすい。
「昔懐かしコロッケ」
・お肉の味付けが良い。昭和のお肉屋さんのコロッケみたいで、おいしさともに懐かしさを感じる一品
今回のまとめ
コロッケの具に甘めの味をしっかりつけることで、美味しさをプラスしました。おかずにも前菜にもなる優れものです。コロッケがラード使わずともカリッと揚げられるのは、衣をつける時の卵液に小麦粉を少量入れるのがコツです。少しドロッとさせた卵液が、しっかりコロッケの生地を包んでくれます。コロッケに限らず、パン粉をつけて揚げる料理にぜひ、お試しください。 揚げたコロッケを引き上げる時に、少し振ってオイルをしっかり落としてください。オイルの摂取量が20%削減されるそうです。コロッケ、いかがでしたでしょうか。みんなの笑顔を想像して、ぜひ挑戦してみてください。