第10回 楽しくない行進「アレルギーマーチ」とは?

第10回 楽しくない行進「アレルギーマーチ」とは?

毎日の生活に役立つ医療や健康情報をお届けします。

更新日: 2022年09月07日

『Yokumiru(ヨクミル)』は、ご自宅などのお好きな場所からPCやスマホで日本人医師にオンライン医療相談ができるサービスです。この連載では、ヨクミルより毎日の生活に役立つ医療や健康情報をお届けします。

楽しくない行進「アレルギーマーチ」とは?

日本人の2人に1人が何らかのアレルギー

今から50年前の日本では、「アレルギー」はほとんどありませんでしたが、現在では日本人の2人に1人が何らかのアレルギーを持っていると言われています(厚生労働省 平成23年発表)。それは日本だけではなく欧米の先進国でも同様で、工業化・文明化と「アレルギー」は密接に関係があるようです。
特に食品アレルギーを発症する子どもが20年ほど前から急増し、社会問題にもなっています。こうした現状を受けて、日本政府は「アレルギー疾患対策基本法」を成立させ、アレルギーの予防や啓蒙に国をあげて取り組んでいます。

様々な症状で悩まされる「アレルギーマーチ」

子どものアレルギー疾患は、アトピー性皮膚炎から始まり、離乳食で食物アレルギーを発症し、幼少期には喘息やアレルギー性鼻炎になってしまうという具合に変化するデータがあります。年齢により異なる症状が現れ、成長とともに様々なアレルギー症状に悩まされることを、行進(マーチ)に例えて「アレルギーマーチ」と言われています。
アレルギーマーチの出発点は、ハウスダスト、ダニ、食品、カビなどのアレルギー原因物質が皮膚から入り込むことだと考えられています。本来なら皮膚のバリア機能でブロックされるはずですが、幼少期はまだバリア機能が十分に発達していないので皮膚から入りやすいとされています。
また、誰にでもアレルギーマーチが起こるわけでなく、遺伝などでアレルギーになりやすい体質の子どもが、異物に敏感に反応して起こしてしまうと考えられています。

アレルギーマーチを起こさないために

  1. 皮膚のバリア機能を高める
    アレルギーになりやすい遺伝は変えることはできませんが、皮膚のバリア機能は対処可能です。乾燥していたり掻いたりすると、皮膚バリアが壊れてアレルギーの原因物質が侵入しやすくなるので、肌を保湿して健康に保つことでバリア機能を高めることができます。
    また、肌を清潔にすることは大切ですが、ゴシゴシ洗いすぎるとバリア機能を壊してしまうので、石鹸を泡立てて優しくなでるように洗います。そして、生後早い時期から全身の保湿を習慣にすると、アレルギーマーチの最初に現れやすいアトピー性皮膚炎の発症を、3〜5割ほど減らせるという研究結果もあります。

  2. 発症しても治療して健康な肌に
    湿疹やアトピー性皮膚炎などが出てしまっても、しっかり治療することで悪化を防ぎ、健康的な肌に近づけることができます。アトピー性皮膚炎は、多くの医療機関ではステロイド外用薬で治療します。「ステロイド=悪い薬」と誤解されている人も多いですが、医師の指導のもと用法、容量をきちんと守って治療すると、炎症が治まりきれいな肌を保つようになる子も多くいます。
  3. 早めに少しずつ食べることが対策
    厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年)」では、赤ちゃんが食べ物を食べられるようになったら、できるだけ早く口から食べさせる。これまで7~8か月頃としていた卵黄を離乳食に取り入れる時期を、5~6か月頃と改めました。
    卵アレルギー対策は、避けるのではなく卵を少しずつ食べることが重要ということです。それが食物アレルギーを防ぎ、喘息やアレルギー性鼻炎などのアレルギーマーチへの対策にもなるということです。

お子様だけでなく気になるアレルギー症状は、ヨクミルで皮膚科医に相談してください。治療法や食生活など、様々なアドバイスをしてくれる経験豊富な先生が揃っています。お気軽にお申し込みください。

監修:医師 野田一郎氏

ヨクミル利用者の声

ヨクミルで相談後には、カルテのような相談の記録を医師が共有しますので、相談中にはメモを取る必要はなく、先生の話に集中できます。ヨクミルを利用したお客様の声をご紹介します。

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Sさん (アメリカ在住/40代女性)

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