ペット(犬・猫)の帰国の際に必要な手続き

ペット(犬・猫)の帰国の際に必要な手続き

更新日: 2017年06月15日

日本からアメリカに犬・猫を連れて来られた方、または、こちらに来てからペットを飼い始められた方にとって、日本への帰国手続きの方法を知っておく事はとても重要です。

突然日本への帰任が決まったから、または、日本への一時帰国が決まったからと言って、「さあ、来月連れて帰ろう!」と思っても、そうは簡単には行きません。
ゼロからスタートしようと思うと待機期間を含め、少なくても約7ヶ月も前からワクチン接種や病院での検査などの準備が必要になります。

いくら面倒でも避けては通れない手続きですので、今回はその一連の流れをステップ毎にご紹介いたします。

そもそも動物検疫ってどうして行うの?

動物検疫は、外国から日本に持ち込まれる動物・畜産物などを解して家畜の伝染病が国内に侵入しない事や輸出入される犬・猫を解して狂犬病が広がること、輸入されるサルを介してエボラ出血熱等を広がる事を防ぎ、公衆衛生の向上を図る事が目的となっています。

狂犬病は、1~2ヶ月の潜伏期間を経て、発熱・食欲不振などの症状から、神経障害による呼吸停止を引き起こし、発症後はほぼ100%死亡すると言われていますが、近年、日本においては狂犬病の発症はほとんど報告がされていません。

一方で、アメリカは狂犬病が今でも存在している国になります。つまり、狂犬病が今でも存在しているアメリカから、現在狂犬病がほとんど無い日本へペットを持ち込むにあたっては、それなりの準備が必要になるわけです。

帰国準備に向けた一連の流れ

ステップ①マイクロチップの埋め込み

国際標準規格(ISO)11784及び11785に適合するマイクロチップを、動物病院で埋め込んでもらう。数字15桁のマイクロチップ。

ステップ②狂犬病予防注射1回目

第1回目の狂犬病ワクチンの接種は生後91日以降で、マイクロチップを埋め込んだ後、もしくは、埋め込んだその日に行う。

この際、1回目のワクチンの有効免疫期間を動物病院の先生から教えてもらい理解しておきましょう。

※有効免疫期間とは
予防液(製品)の使用期限ではなく、犬・猫の体内で免疫が持続する期間の事で製品ごとに期間が異なるので、接種した獣医師に確認しましょう。

<注意>ワクチンというのは、狂犬病に限ったものではなく、混合ワクチン、レプトスピラやライム病のワクチンなど様々存在しています。
日本に帰国する為に必要なワクチンは狂犬病ワクチンのみになりますので、日本に帰国したい旨を先生に伝え狂犬病のワクチンを接種してください。

ステップ③狂犬病予防注射2回目

ステップ②の1回目ワクチン接種日から30日以降で、かつ、有効免疫期間内に2回目の狂犬病ワクチン接種を行う。

ステップ④狂犬病ワクチン抗体価検査

2回目の狂犬病ワクチンの接種後に採血をし、検査を行います。
採血は2回目のワクチンを接種した日、つまり同日でも可能ですが、抗体はワクチンを接種した直後には反映されず抗体が上がりきらない可能性があります。
帰国をする日が差し迫っている方は仕方がありませんが、血液検査もそれなりの費用がかかるので、時間に余裕がある方は2週間ほど間を空けることをおススメします。

ステップ⑤待機期間180日

採決を行った日を0日目として、アメリカ本土で180日間待機しなければなりません。
普段キャリアなどを使う機会が無い犬・猫の場合は、この180日の間に慣れさせるようにしておきましょう。
例えば、キャリアに入れてドッグランに連れて行き慣れさせると、「キャリアに入る=楽しい事が待っている」と思ってくれるので、帰国当日よりスムーズにいくと思います。

<メモ>数年後、血液検査の有効期限が過ぎてしまい再度血液検査を行った場合、狂犬病ワクチンがその間、有効な状態を維持され続けていれば180日間の待機の必要はありません。

ステップ⑥事前届出書の提出

入国日の40日前までに、事前届出書の提出が必要となります。
NACCS(動物検疫関連業務)を利用すると、オンラインでの申請が可能です。ユーザー登録をした上で申請を行いましょう。また、必要な申込用紙もダウンロードをする事ができます。
●NACCSのサイトはこちら

申請を行った後に、何か変更や修正が必要になった場合には、必ず「変更届」の提出を行います。オンライン申請の方は、オンライン上で変更を行ってください。

ステップ⑦輸出前検査(健康診断)

出発日の10日以内に健康診断やマイクロチップの確認をしてもらいます。
また、この際FormA(飼い主記入)とFormC(認定獣医師記入)を用意しましょう。
推奨様式は、動物検疫所のウェブサイトから入手できます。
●動物検疫所のウェブサイトはこちら

ステップ⑧USDAの裏書(Endorsement)を取得
健康診断が終了したら、USDA Vet service officeに行き裏書(Endorsement)を取得する必要があります。
ニューヨークにお住まいの方は、下記の場所で裏書を取得する事が可能です。

USDA Vet service office JFK airport
230-59 Rockaway Boulevard
Suite 100 Rm. 101 Jamaica, NY 11413
Tel:(718) 553-3570
月~木曜日 8:30am-11:30am & 12:30pm-2:00pm, 金曜日8:30am-11:30am

●輸出国政府機関であるUSDAの各州の所在リストはこちら

ステップ⑨日本到着時の入国前検査

日本に到着後すぐに日本側での検査が必要になりますので、税関検査を受ける前に犬・猫を連れて動物検疫所カウンターに行って検査を受けましょう。
日本の輸入条件に満たしていない場合などは、最長180日間の係留検査が必要になる場合があり、最悪の場合は返送・致死処分となる決まりになっている様なのでしっかりと準備をしてのぞみましょう。


最後に

以上が、アメリカから日本へペットを連れて帰るまでの一連の流れになります。
より詳しい内容が知りたい方や、その他動物検疫について知りたい方は、下記ページで内容をご確認ください。
●動物検疫所サイトの輸入に関する手引きはこちら

今回ご紹介したように今から準備をスタートされる方は180日の待機時間を考慮する必要があるので、少なくとも7~8ヶ月前くらいからは準備をしておいた方が良いかと思います。
初めてで慣れないステップになるかと思いますが、可愛いワンちゃん、ネコちゃんと一緒に帰る為だと思って頑張ってください。