第28回 不正出血は体からのアラームかも?! 月経周期の基礎知識と不正出血の原因を専門医師が解説

第28回 不正出血は体からのアラームかも?! 月経周期の基礎知識と不正出血の原因を専門医師が解説

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更新日: 2024年04月06日

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不正出血は体からのアラームかも?!
月経周期の基礎知識と不正出血の原因を専門医師が解説

友人にも相談しにくい不正出血を医師が解説

海外移転などで環境が大きく変わったり、大きなストレスを感じたりすると、体調を崩してしまうことがあります。特に女性は、月経周期の乱れや月経と無関係の出血があると、「どこか悪いのかな・・・?」と不安になりますよね。今回は月経の基礎知識と、身近な人にも相談しにくい不正出血の原因などについて、専門医に解説してもらいました。

月経周期は、女性ホルモンの分泌によって調整され、個人差はありますがほぼ一定に保たれています。開始日から開始日まで25~38日、周期の変動は6日以内で、月経期間は4~7日、月経量は30~140mlです。この範囲を外れる場合は月経異常」になり、月経期以外に膣から出血がある場合を「不正出血」といいます。

不正出血の原因と考えられる病気

不正出血は、ホルモンバランスの乱れや病気のサイン、妊娠に関わることもあります。主な原因には、下記のようなものがあります。

  1. 炎症(膣炎)によるもの
    クラミジア、淋病、トリコモナスなど性感染症や、大腸菌などの雑菌によって起こる。萎縮性膣炎、細菌性膣炎など。
  2. 卵巣機能の異常によるもの
    ホルモンバランスの乱れが原因。思春期、更年期などホルモンバランスが乱れやすいときに比較的多い。卵巣機能不全、多嚢胞性卵巣症候群による月経異常など。
  3. 良性の腫瘍
    子宮頸部または内膜のポリープ、子宮筋腫、卵巣腫瘍などが原因で起こる。出血の量が多くなったり、長引いたりすることがある。少量出血が頻回に起こることも。
  4. 子宮膣部びらん
    若い女性では一般的にみられる状態。子宮頸がんの初期症状のこともある。
  5. 悪性の腫瘍
    子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、子宮肉腫、膣がんなどの病気が原因。
  6. 妊娠に関連するもの
    着床時の出血、流産、異所性妊娠など。

中でも特に多いのは、子宮頚部や内膜のポリープ卵巣機能不全子宮腺筋症子宮筋腫子宮頸がんまたは子宮体がんです。他にも凝固因子の欠損、排卵障害、ホルモン系製剤投与によるものなどもあります。それぞれの病気を簡単に解説します。

子宮頚管、内膜ポリープ 
子宮の入り口(頚部)や奥の方(内膜)にできたポリープ。多くは良性の腫瘍で、1センチ以下~数センチのものがある。

卵巣機能不全
過度なダイエットや肥満、加齢やストレスによって引き起こされる、ホルモンバランスの乱れ。

子宮膜筋症 
子宮の内側(内腔)に位置する子宮内膜に類似した組織が、子宮筋の中にできる病気。

子宮筋腫
子宮筋層に発生する良性の腫瘍で、女性ホルモンの影響を受け大きくなる。特に内膜に近いものだと、不正出血の原因になりやすい。

子宮頸がん
主にHPV(ヒトパピローマウィルス)の感染が原因で起きる。近年10代後半から20代と若い世代の発症率が増加していて、若い世代に多い。

子宮体がん
子宮内膜に発生するがん。若い人も稀に発症するが、40代後半から発症率が高くなる。

放置しても大丈夫?受診する目安は?

このように不正出血を起こす原因は、数多くあります。新しい血液は赤いですが、古い血液は茶色、わずかな出血では黄色のこともあり、分かりにくいことも多いです。また、どこからの出血か自分では判断できないことも多く、尿や肛門からの出血の場合もあります。排卵期に起こる中間期出血など病気でないものもありますが、なかには重大な病気の症状のこともあるので注意が必要です。

出血量が多い場合は貧血になることもありますので、不正出血が3日続いたときは、医療機関などで検査をするようにしてください。特に、痛みなど他の症状を伴う場合出血量が多い場合、閉経後の不正出血は、早めに医療機関を受診するようにしましょう。

なかなか病院が予約できない、どんな検査が必要か分からない、医師への説明の仕方が分からない、出血は止まったけど不安があるなどは、ヨクミルで婦人科医に相談してください。

監修: 三原慶子先生(産婦人科)
日本とアメリカを頻繁に行き来しながら、産科全般と不妊治療、思春期から更年期まで、不正出血や更年期障害、思春期の月経、卵巣腫瘍や悪性腫瘍、新生児に対する相談、腹痛や出血の救急などに対応しています。海外で子育てする母親として、子育ての悩みがある方も、気軽にご相談ください。

ヨクミルご利用者の声

ヨクミルでオンライン医療相談をご利用いただいた方からの声をご紹介します。ヨクミルなら自宅などから日本人医師に相談することで、不安を解消できます。

出産に関する不安を日本語で相談できて安心
モロッコ在住/30代女性 Rさん

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