第17回「Hot bar/Cold barをおすすめる理由」

第17回「Hot bar/Cold barをおすすめる理由」

隔月連載の第17回目。今回は「Hot bar/Cold bar」について取り上げます。

更新日: 2019年03月26日

Hot bar/Cold barをご利用の方は多いでしょう。Hot barには温かい料理が1種類ずつトレーの上に並べられ、購入者は所定の容器に好きな料理を好きなだけ盛り、その重さに応じて料金を支払います。この冷たいバージョンがCold barで、サラダやカットフルーツなどはCold barに並べられます。何度も利用なさっている方は定番の盛り方も見い出し、生活の一部となっていることも多いと思います。 一方、渡米から日の浅いうちは、気になりつつも遠巻きに見ているだけという方も多いはず。そこで今回はそんな方のためにHot bar/Cold barの活用術をお伝えします。通いなれた方にも新たな発見があるかもしれません。ぜひお読みください。

Hot bar/Cold barをおすすめる理由

具体的な活用術に入る前に、Hot bar/Cold barをおすすめする理由をご紹介します。

多様な食材を摂れる

複数メニューを組み合せることで自然と食材に多様性が出ます。気の利いたお店であれば10種類近い食材を使ったメニューも少なくなりません。またヘルシー志向のお店であれば、旬の食材を優先的に使っていることもあります。自宅だとマンネリしがちでも、Hot bar/Cold barに来ればマンネリを解消できます。

新しい食材に出会える

自分では購入しない食材をHot bar/Cold barでなら気軽に試せます。新しい食材に躊躇してしまう最大要因は、調理法が分からない、味が分からない、の二つです。Hot bar/Cold barなら一つ目の理由はクリアーできます。勇気を出して新しい味を試してみてください。

量を調整できる

アメリカのレストランは大盛り傾向です。アメリカ人でさえ残し、持ち帰っておやつやその後の食事にするほど。しかし日本人は食べ切るクセが付いているため、出されるとつい食べ過ぎてしまいます。Hot bar/Cold barを上手に使って適量の食事回数を増やしてください。

お金も時間も節約できる

経済的であることが最大の理由という方も少なくありません。お腹いっぱいに盛っても$10前後。レストランの2~3割引きで同じようなクオリティのものを召し上がれます。イートインコーナーが併設されているお店も多く、1人ランチなどでも重宝します。

Hot bar/Cold bar活用のポイント

では本題の活用術に入ります。一つでもお役に立てれば嬉しいです。

① シャカシャカして自己流サラダ

Cold barには何種類ものサラダが並んでいます。でも食べたいサラダが見つからないこともあるはずです。いつも行くお店の定番サラダに飽きてしまったり。そんなときは自己流サラダを作りましょう。

Cold barのあるお店には大抵、食材コーナーがあります。切っただけの野菜やチーズ、ゆで卵、お肉、魚、ナッツ類が並んでいます。ここで好みの食材とオイルやビネガー類を容器に入れて蓋をし、“シャカシャカ”してください。オイルやビネガーが満遍なく食材に行きわたり、とても美味しいサラダが作れます。私の好きな味付けは、オリーブオイル、バルサミコ酢にアップルサイダービネガー(りんご酢)を少し足した組み合わせです。

② 部分取りも躊躇しない

食材コーナーにないものはどうするか?アボカドやHot barにしかない魚などでそういうことが起きます。そんなときは躊躇せず、その食材を使っているトレーから部分取りしましょう。あまりにあからさまな量を取るのは控えるべきですが、多少であれば全く問題ありません。量が減れば、どんどん足されていく仕組みです。あとの人にも迷惑は掛かりません。食べたいものを躊躇せず手に入れましょう。

③ スープがお買い得

もっとも投資対効果の高いメニューはスープです。大抵2~3種類は用意されており、小さめの容器(お椀約1杯分)で$3~4。これにおかずを少し添えれば立派なランチが出来上がります。それでいて値段は$10未満におさまるはず。私はチリにゆで卵を1~2個のせて食べるのがとても好きです。これだけでもお腹が十分、満たされます。

④ お弁当との組合せ

アメリカではお弁当を持参している方を多く見かけます。前日の夕飯の残り物や簡単なサンドイッチなど。でもそれだと物足りない。そんな時にもHot bar/Cold barは活躍します。おにぎりを持参しておかずを購入、持参したおかずに合わせてお米を購入など。手作りのお弁当が一番ではあるものの、毎日用意するのは大変です。Hot bar/Cold barを上手に活用して手軽に充実したランチを作りましょう。

⑤ 狙いめは早めの時間

狙いめは早めの時間です。ランチであれば12:00前後。それより早いとブレックファーストメニューのままであったり、ランチメニューが出揃っていないことがあります。1時を過ぎるとトレーが荒らされていたり、いろんな方が取り終えたあとのトレーは衛生面も気になります。神経質になる必要はありませんが、選べるときは12時前後を目指してください。 なお、夕方以降の利用はおすすめしません。ディナー用にトレーを入れ替えているお店は少なく、味も衛生面も満足いくものである可能性は低いです。一見、きれいに見えても、古いものを混ぜていることも多いので、お気を付けください。

Hot bar/Cold barの注意点

いいことばかりをご紹介しましたが、もちろん注意点もあります。

① サラダはドライフルーツとイモに注意

欧米諸国を旅するとサラダが本当に美味しいと感じます。これはアメリカも同じ。塩やフルーツの使い方、オイルやビネガーの合せ方が上手です。ナッツやチップスを上手に使って歯ごたえよくしているサラダも多く見かけます。そんなサラダ術を体験できるのがCold barのサラダです。
ただし気を付けていただきたいサラダが二つあります。一つは、ドライフルーツを使っているサラダ。フレッシュフルーツに比べ体積が小さいため目立ちませんが、大量に入っているとそれなりの糖質量になります。レーズンやデーツ、マンゴーなど、甘みの強いドライフルーツが入っているときは摂り過ぎないように気を付けてください。
イモ類をふんだんに含むサラダにもお気を付けください。イモ類は穀物であり糖として吸収されます。体重を気にされている方などは、イモ類を含むサラダは取る量をお気を付けください。

② 葉物野菜はオーガニックを選択

葉物は農薬の残りやすい野菜です。特にほうれん草やセロリは残留農薬の多い食材ランキング(Dirty Dozen)でそれぞれ2位、10位にランクインするほど。レタスやケールもそれぞれ15位、19位にランクインしています。カットレタスなどの葉物野菜が並んでいるときはオーガニックのものを選ぶようにしてください。オーガニックがない時はせめて、ほうれん草とセロリは避けた方がいいでしょう。

③ 照りの強いソースに気を付けましょう

Hot barをのぞくと照りが不自然に強い料理があります。照りの原因はほとんどの場合、砂糖です。避ける必要はありませんが、他とのバランスを考えて、意識的に量を調整しましょう。

④ アレルギー食材に注意

Hot bar/Cold barでは使われている食材を細かく表記しているお店が少なくありません。非常にありがたいことですが、アレルギーのある方はこの表記に頼り過ぎない方が賢明です。他の料理が混在している可能性があるためです。盛りつけ用に用意されたスプーンやトングが複数のトレーで利用されている状況をよく見かけます。残念ではありますが、小麦や卵、大豆やナッツなど、混入しやすい食材にアレルギーのある方は、Hot bar/Cold barの利用は控えた方がよいでしょう。


今回はHot bar/Cold barの活用術と注意点をお伝えしました。これらを頭に留めながら、多様な料理を楽しんでください。

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試して欲しい食材:リンゴ酢

欧米の栄養療法界でリンゴ酢(Apple Cider Vinegar)の効能を知らない者いない。そう言っても過言ではありません。日本で言えば梅干しのような存在。2大効能の1つが消化促進。食事の30分くらい前に飲むと胃酸の分泌が促されます。胃酸分泌が十分でないと腸での消化も不十分になります。リンゴ酢で胃腸の消化力を高めましょう。 もう一つの効能がカンシダ菌の抑制。カンシダ菌は誰もが持っている常在菌です。しかしこれが過剰に増殖すると胃腸の不調、しいては精神的な不調にまで及びます。リンゴ酢はそのまま飲む、ドレッシングとして使う、料理に使う等、多くの利用方法があります。そのまま飲む場合は原液を大さじ一杯程度か、それを水で薄めてお飲みください。 おすすめはファーマーズマーケットで販売されている自家製リンゴ酢です。お近くのマーケットに見当たらない場合はオーガニックのものをスーパーなどで購入してください。日本語表記の商品を購入する際は「純リンゴ酢」と表記されているものを選んでください。なお、他のお酢では同様の効果が期待できないだけでなく、カンシダ菌の“増殖”につながることもあるようです。効果を期待する場合はリンゴ酢をお使いください。

※本コーナーの掲載情報は情報提供を第一の目的としております。掲載情報は自己責任の下でご利用ください。



著者プロフィール:

中村洋一郎
OPEN Laboratory, Inc.代表
Website: www.open-laboratory.com
Instagram: https://www.instagram.com/yoichiro.yokun.nakamura/
Twitter:https://twitter.com/yoichiro32
・米国栄養療法協会認定 栄養療法コンサルタント(NTC)
・バブソン大学 経営学修士(MBA)
・企業向けに、能力開発やヘルスケアコスト削減を目的とした、栄養療法関連サービスを提供中。個人向けには、副腎疲労等の生活習慣病改善を目的とした栄養療法カウンセリングを提供
・ニューヨーク市主催サマープログラム(SYEP)での栄養関連セミナー講師や、米国航空宇宙局(NASA)主催エンジニア向けイベント(ボストン地区)での栄養関連セミナー講師等を担当
お問合せはこちら yoichiro@open-laboratory.com

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