第5回「アメリカの車選びで後悔しないコツ」

第5回「アメリカの車選びで後悔しないコツ」

アメリカ駐在妻ブロガーが実体験をもとに暮らしのコツをご紹介。

更新日: 2022年05月25日

こんにちは、アメリカ駐在妻ブロガーのミイと申します。

アメリカ生活ではなくてはならない自動車ですが、購入額も大きく、日本とは売買の勝手も違うので、

「失敗したらどうしよう・・・」

と不安になる方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、アメリカのディーラーで3回車を買ったことのある私から、気をつけるべきポイントをご紹介したいと思います。

 

駐在員におすすめの車種は?

数年任期のアメリカ駐在員におすすめの車は、日本車のSUVまたはセダンです。

どちらも需要が高く人気なため、帰任で売却する時に買い手がつきやすく、そこそこの値段で売れるのがメリットです。

「せっかくアメリカに来たのだから外車に乗りたい!」

といったこだわりが特になければ、故障しにくく安全性も高い日本車を選んでおくとトラブルが少なく、修理費も安く抑えられます。

SUVはトランク収納が大きく、また車体が大きいので万が一事故に遭った時に安心感があり、お子さんのいるファミリー向けです。一方で単身の方は、出費を安く抑えられて小回りのきく4ドアのセダンを選ぶといいでしょう。

なお、雪が多く降る地域にお住いの方には、雪道でも安心な四駆(four-wheel drive)をおすすめします。

駐在員の場合、新車を買うことは稀で、どうせ数年後日本に帰るのだからと中古車を選ぶ方が多いです。

ブランドは日本車であればお好みで選んでしまって構いませんが、自社系列の金融会社を持つトヨタかホンダを選ぶと、ローン金利を低く抑えられてお得です。また、ディーラーはメーカー直営のところを選ぶと、不当な値上げや過剰なオプションセールスを防げて安心です。

価格帯は、中古ですと1万ドル〜1万5千ドルあたりが妥当な線で、購入時の出費を抑えつつ、のちのち車にかかるメンテナンス費用も抑えることができます。

安すぎる中古車は、走行距離や使用年数が長く使い倒されていることがほとんどで、後々数千ドル規模の修理が必要になってかえって高くつくことがあります。

値切り交渉は必ずするべし

アメリカでは、車を買う際に値切り交渉することは当たり前です。

交渉の仕方としては、まずディーラーに着いたら自分の予算(少し低めに言っておく)と欲しい車種をセールスマンに伝えて、いくつかおすすめされた車を試乗させてもらいます。

それから、

「一番高いこれが一番気に入って、これなら今日買いたいけれど、さすがに予算オーバーですよね。残念。」

と言って帰るそぶりを見せます。

そうすると、たいていの場合引き止められて、価格交渉が始まります。

ポイントは、最初にこちらのアンカー価格(予算)をきちんと明言しておくことで、それにより無駄なやり取りを省いて効率的に交渉を進めることができます。

我が家の場合、最初のセールスマンの言い値から8%値切ったことがあるので、よろしければ参考にされてください。

セールスマンの提示する価格が妥当かどうか知りたいときは、Kelly’s Blue Bookというサイトに車種や製造年、走行距離などの情報を入力すると、買おうとしている車の適正価格を調べることができます。

不要なオプションセールスに注意

買う車が決まって価格交渉の合意も取れたら、次は契約書を作成することになります。

アメリカの車のセールスでは、このタイミングで有料オプションを勧めてくることが慣例で、よくあるのが、

「故障で修理が必要なときのために、メーカー保証の枠を超えたワランティを付けませんか?」

という類のものです。そして保証の範囲は、自分の過失による破損は適用外で、あくまで偶発故障に限ることが多いです。

そこまで走行距離もない日本車を3〜5年ほど乗るだけなら、よほど運が悪くない限り、偶発故障で千ドル単位の修理が発生することはありません。

なので、ここで勧められるオプションは、基本的に全て断ってしまって構いません。

また、ひどいディーラーだと、無断で不要なオプションを追加した契約書にサインを求めてくることがあります。全て英文の契約書を読むのは大変ですが、必ず金額の内訳を見て、怪しい項目に関しては細かく確認を取るようにしましょう。

ローンをお得に組むには

アメリカでは、ローンは組む年数が長期になればなるほど金利が低く設定されます。

そうして、

「長期で組んだら月々の支払いは数百ドルだけ、しかも金利も低く済んでお得ですよ」

というセールスをするわけです。

しかし実際は、ローンは長引けば長引くほどトータルで支払う利子が増えて損をします。なので自分の支払い能力と相談した上で、なるべく早く完済できる現実的な年数に設定しましょう。

我が家の場合、このセールスを逆手にとって一番長期のローンを組み、後から手動で毎月の支払い額を増やして低い金利で早く完済する、という荒技を使いましたが、この方法だと毎月手動で振込額を変更する手間が発生するため、うっかり手続きを忘れてしまいそうな人にはおすすめできません。

ちなみに、この方法での金利は3%でしたので、よろしければご参考になさってください。

なお、アメリカに赴任してすぐの方は、クレジットヒストリーがないためローンを断られることがほとんどです。その場合、小切手を切って一括払いをすることになり、あらかじめ銀行口座に必要な金額を用意しておく必要があります。

アメリカの車選びで後悔しないコツ:まとめ

さて、ここまでで、アメリカでの車の購入について、

  • 駐在員におすすめの車種
  • 値切り交渉のやり方
  • 不要なオプションセールスへの注意
  • お得なローンの組み方
の4点をお伝えしました。

車の購入は失敗するとやり直しがきかないため、どうぞ念入りに情報収集してから臨んでみてくださいね。

なお、もし自分だけで交渉するのが不安な場合は、アメリカ人の同僚や、赴任年数の長い先輩駐在員に一緒にディーラーに来てもらうと良いですよ。(その場合、ランチをおごるなどのお礼も忘れずに!)


著者プロフィール:
ミイ
駐妻目線のアメリカ生活情報サイトCHEWIFEを運営し、フツウの日本人がアメリカで快適に暮らすためのお役立ち情報を配信。

2020年からはペアレントインストラクターの資格を取得し、アメリカでの出産・育児・幼児教育についても多数の記事を執筆している。

ニューヨークで実際に0歳児と4歳児を育てる母でもあり、いかにアメリカ在住のメリットを生かしてラクに育児できるかを日々模索中。

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