第3回「アメリカで体調が悪くなったら?病院に行くべきタイミングとは」
第3回「アメリカで体調が悪くなったら?病院に行くべきタイミングとは」
アメリカ駐在妻ブロガーが実体験をもとに暮らしのコツをご紹介。
更新日: 2022年01月20日
こんにちは、アメリカ駐在妻ブロガーのミイと申します。
せっかく収まりかけていたコロナもオミクロン株の登場で急拡大し、最近では病院での院内感染も問題になっていますね。「こんな中、体調が悪くなったらどうしよう?」と不安に思われる方も多いかと思います。
そこで今回の記事では、
- アメリカで病院に行くべきタイミング
- 体調を崩した時に自宅でできるケア
についてご紹介していきますね。
アメリカでは37.5度は平熱!?
まず、アメリカで病院に行くべきタイミングについてですが、実はアメリカ人は、よっぽどのことがない限り病院に行きません。
なぜなら、日本のような公的な国民皆保険システムがなく、個人が民間の医療保険に任意で加入する必要があるため、人によっては一回の受診で多額の自己負担をする必要があったり、治療後に保障金が下りなくて保険会社と揉めたりと、何かとトラブルが起こりがちです。
そのため、「それなら極力病院には行かずに、自力で治せる時は自力で治そう」という心理が働くのです。
私がアメリカの病院で一番驚いたのは、1歳の長男が風邪を引いた時のことで、37.5度くらいの熱が2日続いて慌てて病院に駆け込んだところ、
「100度(およそ摂氏37.8度)以下は平熱ですけど・・・なんで来たの?」
とドクターに不思議そうに言われてしまいました(笑)。
日本人の私は37度で微熱、38度で高熱という感覚だったのですが、アメリカでは華氏100度で微熱、華氏102度(およそ摂氏38.9度)で高熱というスタンダードのようです。
また、日本では、
「病院に行けば、市販薬よりも効き目の強い処方薬をお医者さんに出してもらえる」
というメリットがありますが、ここアメリカでは、風邪で病院に行っても薬は処方されないことの方が多いです。
その代わり、
「この症状ならタイレノールを飲んで、鼻づまりが気になるようなら市販の鼻スプレーを使うといいわよ」
といった具合に、どの市販薬を買って飲むといいかのアドバイスはしてもらえるため、ドラッグストアに行ってもどれを買うべきか迷ってしまう方は一度受診してみるといいかもしれません。
アメリカの市販薬については、私のブログで以前まとめた記事があるのでリンクを載せておきます。
アメリカのおすすめ風邪薬|日本人でも飲める市販薬を症状別に(鼻水・咳など)
このように、アメリカでは1〜3日程度の風邪症状で病院に行くメリットがほとんどないため、我が家では子供達も含め、めったなことがない限り病院には行かなくなりました。
一度、「病院に行くべきタイミング」について息子たちの小児科の先生に質問したことがあるのですが、その時の回答が、
- 呼吸がおかしい
- 血尿または血便(色が赤または黒)が出る
- 意識が混濁している
の3つだけで、それを聞いた当時は、
「え!?それだけ!?」
と大変驚いたものでした。
しかし、コロナがこれだけ流行って病院に行くにもリスクが伴う今の状況では、38度程度の熱が出ても2,3日は家で様子を見てもいいかもしれません。
また、どうしても病院に行くかどうか判断に困ったら、受付に電話をして、
「こんな症状があるが、病院に行くべきですか?」
と聞いてみるのも手です。
たいていの場合、そうするとドクターから折り返しの電話をもらえることになり、親切なドクターなら、そこで電話越しに飲むべき市販薬などのアドバイスをくれます。
場合によっては、電話するだけで必要な処方薬の処方箋データを薬局に送っておいてくれることもあり、家から薬局に薬を取りに行くだけで済むのでとても助かります。
私は以前、行きつけの耳鼻科に、
「副鼻腔炎が再発したけれど、小さい息子がいるのでとても診察に行けない」
と電話したところ、電話だけで抗生剤を処方してもらえて有り難かったです。
アメリカは不便なことも多いけれど、こういう柔軟な思いやりのある対応をしてもらったときは、日本よりも進んでいるなぁと感じます。
まあ、その代わり、送ると約束してもらったはずの処方箋データが薬局に送られておらず、病院と薬局の間を電話で何度も行ったり来たりする羽目になる・・・なんてトラブルもしょっちゅう起こるのですが・・・(笑)。
体調不良の時に自宅でできるケア
次に、アメリカで体調を崩してしまった時に、自宅でできるケアについてご紹介します。
加湿器をつける
喉や鼻を痛めてしまったなら、また自分の風邪を移したくない家族がいるなら、まずは加湿器をつけると良いです。
音波式のものはとにかく掃除に手間がかかるので、面倒くさがりさんには加熱式のものをお勧めします。温かい湯気の方が、喉鼻にもよく効きますよ。
今はVicksの一番安いものでもアロマを垂らす用の穴が空いているので、そこにお好みのアロマオイルを入れることでリラックス効果も期待できます。
実用性を重視するのであれば、ユーカリやティーツリー、スペアミントあたりが鼻通り効果と殺菌効果の両方があっておすすめです。
ビタミンとミネラルを摂る
風邪を治すには、とにかく栄養が要ります。特にビタミンCと亜鉛を十分摂取できると、治る速度が全く違います。
しかし、風邪を引いた時は食欲が落ちて量が食べられなかったり、そもそも栄養のある食材を買ってきて調理する余力がなかったりと、なかなか理想的には行きませんよね。
そこでアメリカでは、風邪を引いた時のためのエナジードリンクの粉が売っており、それを飲めば必要な栄養素が一通り採れるようになっています。Airborneやnuunといったブランドが有名です。
たいていはオレンジかレモン味で、お湯に溶かしてホットレモンのようにして飲みます。
特段美味しいものでもないのですが、非常時のために一箱家に置いておくと安心です。
甘いので、子供もよく飲んでくれますよ。
ハチミツを舐める
ちょっと喉がイガイガする・・・といった風邪の初期段階で重宝するのがハチミツです。特にマヌカハニーは抗菌作用が高く、コロナ禍で一躍人気となりました。
そのままスプーン一杯舐めるだけで効果がありますし、レモン汁やすりおろした生姜と一緒に紅茶やお湯に溶かして飲むのもおすすめです。
ハチミツは、気をつけて買わないと砂糖やコーンシロップが混ざっている商品もあるので、原材料にHoneyとだけ書いてあるものを選ぶと良いでしょう。
1歳以下のお子さんにはボツリヌス菌のリスクがあってあげられないので、そこだけは気をつけてくださいね。
ネックウォーマーをする
喉の痛みや咳に即効性があるのが、ネックウォーマーを着用して血流を良くすることです。
暑くて不快に感じる方には向いていませんが、私のような冷え性の方や、試しにマフラーなどで首元を覆ってみて心地よく感じた方は、一度トライしてみる価値があると思います。
言うまでもないことですが、ネックウォーマーがないのでマフラーを巻いて寝る・・・というのは危険なのでやめましょう。
まとめ
さて、今回の記事では、アメリカでの風邪対策をテーマに、
- アメリカで病院に行くべきタイミング
- 体調を崩した時に自宅でできるケア
についてご紹介しました。
まだまだコロナ禍は収束しそうになく、予断を許さない状況が続いていますが、できる対策をしっかりして、この一年も健康に乗り切りましょう!
ミイ
駐妻目線のアメリカ生活情報サイトCHEWIFEを運営し、フツウの日本人がアメリカで快適に暮らすためのお役立ち情報を配信。
2020年からはペアレントインストラクターの資格を取得し、アメリカでの出産・育児・幼児教育についても多数の記事を執筆している。
ニューヨークで実際に0歳児と4歳児を育てる母でもあり、いかにアメリカ在住のメリットを生かしてラクに育児できるかを日々模索中。