アメリカでキャリアを築きながら生活する中で、「今は仕事や生活の基盤を固めたいけれど、将来の妊娠・出産の可能性も大切に残しておきたい」と考える方は少なくありません。特に駐在生活という限られた期間の中で、将来への備えとして「凍結保存」は非常に有効な手段です。
しかし、いざ検討を始めると「胚(受精卵)凍結」と「卵子凍結」のどちらが自分にとってベストな選択なのか、その違いに戸惑う方も多いのが現状です。今回は、アメリカ現地の最新事情を踏まえ、両者の違いと選び方のポイントを深掘りして解説します。
1. 「今、どこまで決めるか」という人生の設計図
胚凍結と卵子凍結の最も大きな違いは、将来の選択肢を「今」確定させるか、それとも「将来」の自分に委ねるかという点にあります。
- 胚凍結(将来を具体的に見据える): パートナーとの「胚」を凍結するため、精子はこの時点で確定します。すでにパートナーがおり、共に家族計画を立てている方に選ばれる方法です。
- 卵子凍結(人生の変化に柔軟に備える): 自分の卵子のみを凍結するため、将来のパートナー(精子)についてはその時に決めることができます。「今はまだパートナーが決まっていないけれど、将来のために自分の可能性を最大化しておきたい」という方に適しています。
違うのは、「今、どこまで決めたいか」という一点に集約されるのです。
2. 技術と確率から見る「完成度」の違い
凍結したものが将来、実際にどの程度の確率で出産につながるのか。その「確実性」の違いも重要な判断基準です。
- 卵子凍結は「数で確率を作る」戦略
卵子は人体の中で最も大きな細胞の一つであり、非常に繊細です。35歳の方を目安とした場合、16個程度の卵子を凍結することで、将来の出産率が約80%に達すると言われています。つまり、卵子凍結の場合は「どれだけ質の良い卵子を数多く確保できるか」が成功の鍵となります。 - 胚凍結は「1つずつの完成度」で見る戦略
一方で、精子と受精した後の「胚(胚盤胞)」は卵子よりも生命力が強く、凍結・融解に対する耐性も高いのが特徴です。胚の場合、1個の凍結で出産率が約80%に達するケースもあります。
さらに、アメリカでは凍結時に「着床前診断(PGT-A)」を行うことが一般的です。これにより、染色体異常の有無を99%以上の精度で事前に確認できるため、移植した際の流産リスクを下げ、より高い確信を持って将来に備えることが可能です。その検査で不正常の場合、保存に費用を掛けることも避けられます。
3. アメリカ特有の「法的・倫理的」な側面
アメリカでの治療において、日本以上に意識しておくべきなのが法的・権利的な扱いです。
- 卵子凍結:完全な「自己所有」
卵子凍結はあなた自身の細胞です。将来の使用、破棄、あるいは第三者への提供などは、すべて自分一人の意思で決断できます。人生の変化(キャリアの転換やパートナーシップの変化)に最も柔軟に対応できるのがこの方法の強みです。 - 胚凍結:二人の「共同所有」
胚は、あなたとパートナーの「共同所有物」として扱われます。将来、いざ使用しようとした際や、万が一破棄を検討する際には、双方の同意が必須となります。そのため、胚凍結を選択する場合は、パートナーとの強固な信頼関係と、将来のビジョンが一致していることが前提となります。
4. アメリカでの費用と保険の考え方
駐在員の方が最も気にされるポイントの一つがコストです。アメリカの不妊治療費は高額ですが、企業が提供する医療保険(Fertility Benefit)によっては、凍結保存の費用がカバーされるケースも少なくありません。
- ベネフィットの確認: 勤務先の保険が「卵子凍結」をカバーしているのか、それとも「不妊治療(胚凍結)」のみなのか、事前に精査する必要があります。
- 将来のコスト: 凍結には毎年の保管料がかかります。帰国時の「胚の輸送」なども視野に入れた長期的なプランニングが欠かせません。
まとめ:凍結はゴールではなく、未来への「お守り」
「今すぐ情報や結果をはっきりさせておきたい」という方は胚凍結を、「将来の可能性を最大限に広げ、人生の変化に備えたい」という方は卵子凍結を検討されるのが一つの目安です。
凍結保存は、不妊治療のゴールではありません。あなたの人生をより豊かに、より自分らしく進むための「選択肢」の一つです。
アメリカという異国の地で、言葉やシステム、文化の違いに戸惑うのは当然のことです。まずは正しい情報を整理し、専門家と一緒に、あなたにとってのベストな選択肢を探してみませんか?
Fertility Coach / Aki
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