第19回「大人気のディップ3種とフルーティーなサングリア」
第19回「大人気のディップ3種とフルーティーなサングリア」
アメリカ在住暦30年のお料理研究家が簡単で美味しいレシピをご紹介します。
更新日: 2019年06月26日
アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽で、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。
海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。
『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦30年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。
第19回「大人気のディップ3種とフルーティーなサングリア」
みんなのレシピ、今回は、ポットラックパーティー、BBQにはかかせないディップ3種をご紹介します。どのディップも簡単に購入出来ますが、手作りも楽しいので、ぜひ、お試しください。お酒は少し飲みたいけど、、という方にぴったりのサングリアもご紹介します。フルーティーで、特に女性には大人気。今回は、甘さ控えめで挑戦です。
今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト
アナハイム
唐辛子の仲間ですが、これは辛さがマイルドなアナハイムです。今回は、サルサに使用しますが、マイルドなので、辛いのが苦手な方でも大丈夫かと思います。もし、もっと辛くしたい場合は、ハラペーニョをお奨めします。 現地の人達は、辛いもの好き。ポットラックパーティー等に持っていくディッシュは、必ず辛くしています。辛くすると、美味しい!!と言われますね。(笑)
シラントロー(パクチー)
サルサに使用します。葉の部分を刻んで一掴み入れますが、味にアクセントがついて美味しくなります。シラントロー(パクチ)は、独特の香りを放ちますが、ゆくゆくはやみつきになるほど、魅力的なハーブです。体内に溜まった鉛などのケミカルを流してくれる効果があります。デトックス効果は、本当に嬉しいですね。 また、ビタミンやミネラルも含まれていて、食欲増進の効果もあるので、夏バテを防止出来そうです。
ガルバンゾ―(ひよこ豆)
ガルバンゾーと呼ばれているひよこ豆です。ホクホクした風味を持ち、インド、メキシコ、ヨーロッパで常食されている食材です。今回は、この豆の使って、ハマスのディップを作ります。こちらは、コスコで購入しました。
タヒニ
タヒニは、ゴマをペースト状にしたものですので、日本人にとっては馴染みのある食材かと思います。原料は、白ゴマですが、焙煎したゴマを油が出るまですり潰して作るのが日本の練りゴマになり、タヒニは、生の白ゴマをすりつぶして作ります。 タヒニペーストは、ドレッシングや、胡麻和え、パンやケーキを作る時にも利用出来ますので嬉しいですね。今回はタヒニを使ってハマスを作ります。
黒オリーブ
黒オリーブの水煮の缶詰を使って、Tapenadeを作ります。 オリーブには、緑と黒がありますが、これは熟し加減の違いで、緑色したオリーブが熟すと黒い色になります。緑のオリーブは、未熟果なので、青っぽい味がし、黒オリーブは完熟している分風味が丸く、少し鉄っぽい味がします。 こちらのオリーブは、コスコで購入しました。
アンチョビー
アンチョビーのオリーブオイル漬けです。Tapenadeを作る時に使います。イタリア料理にはかかせない食材ですね。こちらは、ヨーロッパ系のグロッセリーストアで購入しましたが、スーパーでも購入可能です。
ザクロシロップ
ザクロのシロップですが、グレナデンシロップと言われています。こちらはヨーロッパ、中東系のグロッセリーストアで購入しました。なければベリー系のシロップ、または普通のシロップを使用してください。それでもなければ砂糖でも代用出来ます。ザクロは、血液を浄化する果物として知られていて、自律神経やホルモンのバランスを整える働きもあります。ジュースに混ぜたり、デザートを作る時にも利用出来るので、何よりですね。
「Tapenade(タペナード)」
全部の材料をフードプロセッサーに入れて簡単に出来ます。クラッカーや、バケットに載せていただきます。
【食材と目安の量(10~12人分)】 ★印はおすすめ食材リストを参照
- ★黒オリーブ・・・1缶
- ケイパー・・・大1
- にんにく・・・ひとかけ
- ★アンチョビーフィレ・・・3枚
- シャロット、または玉ねぎみじん切り…大3
- 味噌・・・小1
- 砂糖・・・小1
- オリーブオイル・・・大2
【お料理の手順】
- 全部の材料をフードプロセッサーに入れる。
- 20〜30秒、混ぜ合わせて出来上がり。
【このレシピのポイント】
Tapenadeは、おしゃれでヘルシーなディップですが、このレシピは、北海道のフレンチレストランのシェフが教えてくれたとっておきのものです。味噌が入りますので日本風になりますが、味に深みがでて美味しいです。ワインに合うとっておきの一品ですので、ぜひお試しください。
「Hummus(ハマス)」
中東料理、地中海料理はここ近年大人気。昔はハマスがスーパーに並ぶ事はありませんでしたが、この市場がここ15年で飛躍的に成長し、現在は何処のスーパーに行っても当たり前のようにたくさんの種類のハマスが並んでいます。
【食材と目安の量(10~12人分)】 ★印はおすすめ食材リストを参照
- ★ガルバンゾ水煮(ひよこ豆)・・・1缶
- ★タヒニペースト・・・大4
- レモン汁(約2個分)・・・大6
- ガーリック・・・ひとかけ
- 塩・・・小1/4〜小1/2
- オリーブオイル・・・適宜
- Flour Tortillas・・・適宜
【お料理の手順】
- オリーブオイル以外の材料をフードプロセッサーに入れる。
- なめらかになるまで、約1分間程度よく混ぜる。
- 2を面積が広くなる平らな容器に入れ、食べる直前にオリーブオイルを回しかけて出来上がり。
【このレシピのポイント】
Hummusは、植物性蛋白質、不飽和脂肪酸が豊富に含まれ、ダイエットにも欠かせない優れものです。また、食物繊維によって、腸内の環境も整えてくれるのも嬉しいですね。つけて食べるのは、ピタと呼ばれる薄いパン、またはブリトーに使われるFlour Tortillasで美味しくいただけます。決め手は食べる直前にかけるオリーブオイル。エキストラバージンの美味しいオイルをかけてみてください。
「Salsa(サルサ)」
メキシコ料理のサルサは、スペイン語でソースという意味ですが、切って混ぜるだけの簡単な料理ですので、ちょっとしたパーティーに手作りされるのはいかがでしょうか。
【食材と目安の量(10~12人分)】 ★印はおすすめ食材リストを参照
- 完熟トマト(粗みじん切り)・・・中〜大 3個(約750グラム)
- 玉ねき(みじん切り)・・・大1/4(約100グラム)
- ベルペッパー(黄色)(みじん切り)・・・1/4個
- ★アナハイム(種除いてみじん切り)・・・1本
- ★シラントロー(パクチ)(葉の部分みじん切り)・・・好みで調整
- 酢・・・大3〜4
- 塩・・・小1.5
- 砂糖・・・小1
-
トルティアチップ・・・1袋
【お料理の手順】
- トマトは、鍋に水を沸騰させてから、十字に切り込みを入れ、約1分茹でて取り出し、水にさらして皮をむく。
【このレシピのポイント】
このサルサは、ライム、レモン汁等を使わず、酢で作ります。ほんのちょっとの砂糖が隠し味になり、深みがでます。トマトは、ビーフステーキトマトを使用しました。中まで真っ赤に熟していて、とても美味しく出来ました。このサルサ、塩焼きの鯖にかけたりしても美味しいです。
チップは、定番のトルティアチップのお好みのものでお召し上がりください。
「フルーティーなサングリア)」
スペインは赤ワインの原産地。赤ワインがベースのなっていてますが、フルーツジュースを混ぜ合わせることによって、フルーティーになります。季節の果物も添えて、氷も添えて、いただきたいですね。
【食材と目安の量(6~8人分)】 ★印はおすすめ食材リストを参照
- 赤ワイン(冷蔵庫で冷やす)・・・1本
- オレンジジュース・・・300cc
- レモン汁・・・1個(大3)
- ★グレナデンシロップ・・・大3
※無ければ 砂糖大3で代用できます。 - オレンジ、いちご、りんご・・・適宜
- 氷・・・適宜
【お料理の手順】
使う材料はこちらになります。
- グラスピッチャーにワイン1本分を入れ、オレンジジュース、レモン汁、グレナデンシロップを混ぜ合わせる。
- フルーツを写真のように切る。
- ワイングラスにフルーツ、氷を入れ、サングリアを注いで出来上がり。
【このレシピのポイント】
赤ワインですが、フルーツジュースを混ぜるので、安価なワインでもよさそうです。グレナデンシロップは、ザクロのシロップですが、なければベリー系のシロップ、または、甘いシロップを使用されても美味しくいただけます。
料理を食べた方の感想
「Tapenade(タペナード)」
・しっかりとした味のペーストが甘めのパンとぴったり!個人的には渋めの赤ワインに合わせたいです。
「Hummus(ハマス)」
・ひよこ豆の味がしっかりと残っていて、癖がなく食べやすかったです。レモンが効いていて夏にピッタリ。
「Salsa(サルサ)」
・大き目の具材がゴロゴロ、食べ応えがあって色合いもキレイ。パーティーなどの食卓が華やぐ一品ですね。
「フルーティーなサングリア」
・フルーティーなのでついつい飲みすぎてしまう甘さとほんのりの渋さ。中のフルーツ後味がしっかりでておいしいのでたくさん食べてしまいます。飲みすぎ、食べ過ぎ注意です。
今回のまとめ
今回は、火を使わず、混ぜれば出来上がりという簡単なものでしたが、いかがでしたでしょうか。野外でのパーティーもこれからが本番。手作りディップにフルーティーな手作りサングリアで、パーティーが盛り上がることでしょう。