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第91回「庭のハーブを使ってスズキの香草焼き夏野菜添え」


アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽に、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。

海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。

『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦33年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。

第91回「庭のハーブを使ってスズキの香草焼き夏野菜添え」


旅行や一時帰国等で夏休みを思う存分楽しまれたことと思います。ここシリコンバレーは、昔のように気温がさほど上がることもなく、夏が過ぎ去ろうとしています。気温と日照時間の影響なのか、今年は昨年よりも野菜の育ちが遅れています。昔を思い起こすと1990年代は、確か3月下旬には既に猛暑で大変な暑さでした。子供達が育ったのはこの年代ですが、あまりの暑さにプールで泳ぐのが日課となる位でした。元々四季があるようでないようなカリフォルニアでしたが、更に加速しそうですね。今回は、そんな夏に育ったハーブ、野菜を使って魚まるごと料理をご紹介したいと思います。

今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト

タイム(Thyme)
爽やかな芳香と殺菌、防腐効果があり、古代エジプトでは、ミイラの防腐剤として使われていたと言われています。加熱しても風味が落ちないので、煮込み、オーブン焼き等、様々な調理法が楽しめます。喉が痛い時にも、お茶として利用出来ます。

セージ(Sage)
肉の臭み消しに適し、ソーセージをはじめ、ラム肉や豚肉、内臓等の肉料理には欠かせないハーブです。セージとはラテン語の「治療」が語源で、古代から薬草として利用されてきたようです。効能として、殺菌、強壮、消化促進、精神安定等に効果があると言われています。

ローズマリー(Rosemary)
皆さんご存知のローズマリーは、肉や魚、野菜のロースト等によく利用されます。気分をリフレッシュさせ、脳を活性化させると言われています。肌を引き締め、生き生きとさせる若返りのハーブとも言われているようです。

スズキ
スズキは高タンパク、低脂肪の白身魚であり、ビタミン類、EPA、DHA、鉄分等を豊富に含み、様々な健康効果が期待出来ます。今回は、魚市場で購入したものを使用しますが、ニジヤで1尾約20ドル程度で購入出来ます。

スズキの香草焼き夏野菜添え


ハーブを使って魚をまるごと調理します。しっかり焦げ目がついたら、オーブンでサイドディッシュと共に焼いていきます。魚も野菜も栄養価が高く、そしてハーブやレモンも体調を整えてくれますので、嬉しい一品ですね。白ワインと共に頂きたいものです。

食材と目安の量(2〜4人分) 印はおすすめ食材リストを参照

スズキ・・・1尾

A
ローズマリー・・・2枝
セージ・・・2枚
タイム・・・2枝
バジル・・・2茎
イタリアンパセリ・・・2茎
梅干し・・・1個
にんにく・・・2片
粗塩・・・適宜
キャノーラオイル・・・適宜
白ワイン・・・適宜
レモン・・・2個

 付け合わせ野菜
ジャガイモ・・・小5〜7個(皮つきのまま半分)
玉ねぎ・・・1個(くし切り)
ズッキーニ・・・緑、黄1本ずつ(拍子切り)
トマト・・・中3〜4個(エアーフライヤーでまるごと焼いてから4つ切り)
椎茸・・・5、6枚(丸のまま)
オリーブオイル・・・適宜
ブラックペッパー・・・少々
粗塩・・・少々

お料理の手順

下準備
エアーフライヤーでSweet mini pepper 、トマトを焼いておく。下準備 オーブンを385℉にして余熱を始める。(厚手のバットも一緒に)

スズキの内臓と鱗を取り除いて良く洗い、キッチンペーパーで水分を拭き取る。

1のスズキの左側を頭にし、身の真ん中辺りに切り目を入れたら、大1の白ワインをまぶし、全体に粗塩をまんべんなく振りかけ、内臓の箇所も同様にする。次に内臓の箇所にAのハーブを束にして少し潰したにんにく、軽くほぐした梅干しも入れる。

厚手の大フライパン、又はホットプレートを熱く熱し、オイルを入れて伸ばし、頭が左側になる側から焼いていく。焼きながら、スズキの上に全体的にオイルを軽くかける。

3の焦げ目がついたら、ひっくり返し、同様にする。

3のスズキが焼けたら、再度ひっくり返し、余熱した後、オイルをまんべんなくぬったバットの真ん中にスズキを置き、残りのハーブをスズキに散らし、ニンニクも置く。回りにエアーフライヤーで軽く焼いた野菜を置いてブラックペッパー、粗塩を軽くふっておく。

5をオーブンに入れ、30分焼く。10分毎にスズキに白ワインをかける。焼きあがったら、オーブンから出し、大皿に盛り付け、レモン、オリーブオイルを添える。

このレシピのポイント

スズキに焦げ目をつけてから、オーブンで焼くことによって、身はふっくらになります。更野菜とハーブとの合体で栄養満点なのも嬉しいですね。今回は、庭で採れたバジルを使ってペストソースを作り、パスタを添えました。(第82回「庭のバジルの葉を使って料理を楽しく!!」を参照)

料理を食べた方の感想

  • スズキはくせがないので、子供達が喜んで食べてくれます。美味しかったので、ぜひ作りたいです。
  • ボリュームたっぷり、彩りも綺麗だし、スズキもおいしくいただきました。パーティーの時にトライしてみようと思います。

今回のまとめ

長い期間の夏休みと思っておりましたが、早いものでスクールが始まる季節となりました。新しいスクールへ行かれるお子様、入学されるお子様等、ご家族で慌しい日々を過ごされているかと思います。スズキのまるごと料理はいかがでしたか。太陽の光を燦燦と浴びたハーブや野菜で免疫力アップが期待出来たら、嬉しい限りです。

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