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第89回「おうちブランチはお洒落に簡単にエッグベネディクトで」


アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽に、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。

海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。

『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦33年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。

第89回「おうちブランチはお洒落に簡単にエッグベネディクトで」

卒業の季節となり、慌しく過ごされている方も多いかと思います。子供達は早くも夏休みとなりますので、色々と楽しいプランを立てていることでしょう。今回は、ゆったりした休日にここアメリカでも人気のエッグベネディクトに挑戦したいと思います。カロリーは少し高めですが、しっかりたんぱく質がとれて、美味しく頂けること間違いなし!!ぜひお試しください。

今回号のレシピに使うおすすめ食材リスト

イングリッシュマフィン
イングリッシュマフィンは、イギリス発祥のパンで、酵母で発酵させた丸いパンにコーンミールがまぶしてあります。最大の魅力は、食パンに比べてカロリーが低く、低糖質なこと。モチモチ感も嬉しいですね。スーパーでも買えますが、今回は1パック6個入りが4パックになっているものを、Costcoにて約9ドルで購入しました。

ベーコン
ベーコンは、意外に栄養豊富な食品ですが、頻繁に食べてしまうと健康に悪影響を及ぼす可能性があるので、適量を食するよう心がけましょう。たまにはベーコン独特の味、香りを楽しみたいものです。今回はCostcoにて、2パック入り約10ドルで購入しました。中が良く見えるパッケージなので、脂身の少ないものを選びやすいのが嬉しいですね。量が多いので、小分けにして冷凍しておくと便利です。

バター 
バターというと、敬遠される方も多いと思いますが、こちらもベーコンと同様、適量を楽しみたい食材です。バターは、視力や粘膜によいビタミンA、骨や歯の健康を助けるビタミンD、更にビタミンE等が含まれていて、消化吸収もよく、効率よくエネルギーに換えてくれます。デザートやフレンチの料理によく使われるので、摂りすぎには注意しましょう。今回は、トレーダージョーズにて約5ドルで購入しました。

エアーフライヤー
皆さんご存知!エアーフライヤーとは、熱風を循環させる事で食材を揚げ物のように調理する事が出来るとても便利な家電製品です。例えばベーコンを焼くとラックの下に油が適度に落ちるだけでなく、ちょこちょことチェックしながら固さを簡単に調整出来るのも魅力です。汚れは溜まった脂を新聞紙や使用したキッチンペーパーを入れたビニール袋に流し入れてから、ゴミとして捨ててください。後は庫内を柔らかいスポンジで洗うだけ。皆さんご存知とは思いますが、排水管が汚れるので、脂は決してシンクへ流さないように気をつけてください。エアーフライヤーは5年前に頂いたものですが、安いものは、50ドル前後で購入出来るようです。

水切りストッキング
日本のキッチンシンクに使用する排水用ストッキングですが、野菜の水切りに大活躍します。手で絞るよりきっちりと絞れます。また玉ねぎの辛味を抜くのにも、ストッキングに入れたまま水に晒して絞る作業が出来るので便利です。キッチン作業を楽にしてくれる優れものです。日本では50袋入り200円程度で購入出来るようです。

エッグベネディクト

エッグベネディクトとは、アメリカニューヨーク発祥の料理で1860年代に誕生した説と1894年にホテルで誕生したという説があります。私はアメリカに来てブランチでエッグベネディクトに初めて出会いました。シンプルなタイプでしたが、とても美味しかったのを覚えています。その後は、他の店でも何度がオーダーしましたが、美味しいエッグベネディクトには出会えず、自分で作るようになりました。年に2、3度ですが、ブランチとして楽しんでいます。作るのに慣れたら色々とアレンジして、独自のエッグベネディクトを作り、楽しんで頂けたら嬉しいです。

食材と目安の量(2人分) 印はおすすめ食材リストを参照

 オランデーズソース
卵黄・・・2個
レモン汁・・・小2/3
水・・・小2/3
バター・・・60g(湯せんで溶かす)
塩・・・小1/3
白こしょう・・・少々

ポーチドエッグ
卵・・・4個
水・・・500cc(小鍋を使用)
酢・・・大1

イングリッシュマフィン・・・2個(横半分に切る)
ベーコン・・・4枚(エアーフライヤーで焼く)
ほうれん草・・・適宜 (軽く茹でて水洗いし3センチの長さに切る)
トマト・・・1個(横に薄切り4枚)

付け合わせ
アスパラガス・・・適量
チェリー、ぶどう等の果物

お料理の手順

オランデーズソースを作る。ボールを湯せん出来る鍋に湯を沸かして弱火にし、最初にバターを溶かしておく。次にボールに卵黄、レモン汁、水を入れ、湯せんしながら泡立て器でトロッとするまで泡立て、次に溶かしバターを少しずつ加え、もったりしたソースにし、塩、こしょうを加えてソースの出来上がり。

ポーチドエッグを作る。小鍋の水を中火強で沸騰させ酢を入れたら中火にし、茶こしに卵を落してから、卵1個ずつゆっくりと2個を鍋に入れる。箸で白身を黄味に近づけながら、約1分前後に沸騰手前で弱火にし、白身が固まり、黄身が柔らかいうちに網ですくい上げる。約3分位の作業。小鍋の汚れを網で掬い、同様に2個の卵を入れて再びポーチドエッグを作る。

エアーフライヤーで、アスパラガス、ベーコンを焼く。ほうれん草は水切りストッキングで固く絞る。

トースター等でイングリッシュマフィンを焼き、オランデーズソースを軽くぬり、ベーコンを載せる。その上にトマト、ほうれん草、ポーチドエッグを重ねてのせ、最後にオランデーズソースをかける。

付け合わせのアスパラガス、フルーツを添えて出来上がり。

このレシピのポイント

ポーチドエッグは黄身を半熟にするのが面倒ですが、慣れてしまえばいつでも簡単に作れて、色々と利用出来ます。例えば、ラーメンやうどんの具として、カレーライスの付け合わせとしても喜ばれそうですね。みそ汁に入れたい場合は、酢は入れずに直接みそ汁の鍋に卵を落としても上手に作れます。完全栄養食品と言われる卵を効率よく適度に食したいものです。半熟を食するので、卵はオーガニック等の安心出来るものを購入されるとよいでしょう。

料理を食べた方の感想

  • 出来立てを頂きましたが、濃厚なソースで美味しかったです。
  • ポーチドエッグが絶妙でした。
  • ソースとアスパラの相性も抜群でした。

今回のまとめ

エッグベネディクト、いかがでしたか。家で作るメリットは食材を選べること、安心出来る食材で作れることでしょうか。ブランチなら、さほどキッチンが汚れる事もありませんので、休日にでも是非トライしてみてください。これからスタミナ勝負の季節に突入です。時には食生活を見直したり、たまには好きなものをがっつり食べたり、臓器によい食事を考えたりと、バランス良く過ごし、楽しい夏休みを過ごされますように!!

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