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アメリカの現地校で困ったら?

お子さまをアメリカの現地校に通わせることになったとき、「英語がほとんど話せないけれど授業についていける?」「困ったときは誰に相談すればいい?」「親も英語が苦手だけど大丈夫?」など、分からないことがたくさんあると思います。

今回は、英語を学習中の子どもを支援するESLと、学校生活・学習・進路などを相談できるスクールカウンセラーの活用方法をご紹介します。

ESL/ELとは?

アメリカの学校では、英語を学習中の子どもたちをEnglish Learner(EL)と呼びます。
一方、ESL(English as a Second Language)には、主に2つの使われ方があります。

  1. 英語教育・プログラム:英語を母国語としない人を対象とした英語学習の支援
  2. 英語学習者を指す表現:英語を第二言語として学ぶ人を指して使われる場合

この記事では、ESLを「英語を母国語としない人を対象とした英語学習の支援」という意味で使用します。

ESLの支援では、単に日常会話を学ぶだけでなく、学校生活や授業に必要な英語力を身につけます。具体的には、**Listening(聞く)、Speaking(話す)、Reading(読む)、Writing(書く)**の4つの力を伸ばしながら、先生の説明を理解したり、教科書を読んだり、自分の考えを文章で表現したりするための英語を学びます。

※学校や州・学区によっては、英語学習支援をELD(English Language Development)など別の名称で呼ぶこともあります。

Q1 ESLはどのように行われる?

ESLの内容は州・学区・学校によって異なります。通常のクラスから決まった時間だけ抜けて英語指導を受ける場合もあれば、通常授業の中でサポートを受けたり、英語力に応じたクラスを履修したりする場合もあります。その為、学校選びの際に「どんな授業を週に何回・何時間受ける?」「通常授業を抜けることはある?」など、具体的なサポート内容を事前に確認して、お子さまにどの様なESLを受けさせたいのかを考えておくことがお勧めです。

Q2 ESL活用方法

学校に任せきりにせず、下記の様な内容を定期的に学校に確認することで、お子様の状況がより理解できるようになります。

  • 具体的に、学校でどのような英語サポートを受けている?
  • Listening/Speaking/Reading/Writingのどこが得意・苦手?
  • 家庭では何をするとよい? など

特に大切なのが、「英語力」と「教科そのものの学力」を分けて考えることです。

お友達と英語で話せても、教科書を読み、授業を理解し、自分の考えを英語で説明する力が十分とは限らないからです。

Q3 ESLはいつ終了するの?

日常英会話だけで判断されるものではなく、各州のEnglish Language Proficiency Assessment(ELP Assessment/英語能力評価)など、州や学区が定める基準をもとに判断されます。そのため、定期的に、Listening/Speaking/Reading/Writingのどこが弱いのかをお子様と一緒に定期的にチェックすることが大切です。

スクールカウンセラーとは?

アメリカの学校では、スクールカウンセラーが子どもの学校生活や学習、進路などを幅広くサポートしています。日本のカウンセラーというと、悩みや心の問題を相談する人というイメージがありますが、アメリカの学校では、友人関係や学校への悩み以外にも学習上の悩み、クラス選択、履修計画、高校卒業や大学進学などについて幅広く相談することができます。

特に中学校・高校になると、どの科目を履修するかが、その後の進路に影響することもあるため、スクールカウンセラーは学校生活を進めるうえで大切な相談相手となります。

Q1 スクールカウンセラー活用方法

スクールカウンセラーは、何か大きな問題が起きてから相談するだけでなく、「どこに相談すればいいか分からない」ときの最初の相談先としても活用できます。

たとえば、

  • 学校になじめていない、友人関係で悩んでいる
  • 授業についていけない、成績が下がってきた
  • 学習面や集中力などで気になることがある など

必要に応じて、担任や教科の先生、ESL担当者、特別支援など、適切な担当者やサポートにつないでもらえることもあります。

筆者の子どもの場合、注意力散漫でカウンセラーに相談したことをきっかけに、504 Planというアメリカのサポート制度を知りました。例えばADHDと診断されれば自動的に504 Planが適用されるわけではなく、その子の状態や学校生活への影響などを個別に評価したうえで、本人が持っている力を発揮しやすい環境を整えるための必要な支援が検討されます。筆者の子どもの場合は授業中に前方の座席、テスト時間の延長、別室での受験などの必要なサポートを受けることができました。ご家庭でアメリカの学校制度をすべて理解していなくても、学習面や集中力などで気になることがあれば、カウンセラーに相談することで、知らなかったサポートにつながることがあります。

Q2 ESLとスクールカウンセラーを同時活用しよう

授業についていけない場合でも、原因が英語力なのか、教科が理解できていないのか、学校生活や友人関係なのかによって必要なサポートは変わります。

そこで、ESLには英語力、カウンセラーには学校生活・履修・進路を中心に相談し、両方を活用してお子様の状況を見ていくことがお勧めです。

学年別:ESLとカウンセラー活用方法

小学生

英語力+学校生活に楽しく適応できている?

ESL: 英語力、先生の説明・授業をどのくらい理解できているかを確認

カウンセラー: 学校生活への適応、友人関係、不安や困っていることなどを相談

中学生

英語力+本人の学力に合った授業を履修できている?

ESL: 日常会話だけでなく、教科書の読み書きなど、教科を学ぶための英語力が身についているかを確認。

カウンセラー: お子様の学力に合ったクラスを選べているか、高校につながる履修になっているか、学習上の困りごともあれば相談

高校生

英語力+卒業・大学進学までの履修計画は大丈夫?

ESL: 授業の理解、プレゼンなど、高校・大学で必要となる英語力が身についているかを確認

カウンセラー: 卒業要件、GPA、履修科目、Honors・AP、大学進学に必要な科目などを確認し、希望する進路から逆算して履修計画を相談

特に高校では、高校を卒業できる履修と希望する大学への出願に適した履修が同じとは限らない為、早い段階からカウンセラーに希望進路を相談することがお勧めです。

追記:親が英語を話せなくても通訳を相談してみよう

保護者面談やお子様の教育に関する重要な話など、内容を正確に理解する必要がある場合には、学校や学区に通訳などの言語サポートについて相談ができる場合があります。

公立学校や学区には、英語力が限定的な保護者にも重要な学校情報を理解できるよう伝える義務があります。その為、英語に自信がないことを理由に学校とのコミュニケーションを諦めず、必要であれば日本語通訳を希望していることを学校側に相談してみてください。

※実際の通訳・翻訳サービスの利用方法については、学校・学区にご確認ください。

※ESL/EL、School Counselor、504 Plan、通訳・翻訳などの制度や運用は、州、学区、学校、個々の状況によって異なる為、詳しくはお子様が通う学校・学区にご確認ください