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無意識のストレスを手放すと、心身軽やかな毎日に

普段何気なくとっている姿勢が、知らず知らずのうちに心身へ多大なストレスを与えていることに気づいているでしょうか?

読者の皆さんは姿勢についてどのようなイメージをお持ちですか?例えば朝、椅子に座って仕事を始めたときをイメージしてみてください。背筋がピンと伸び、やる気に満ちあふれ、目の前の事に集中しているかと思います。でも、1時間ほど経った時、体のどこかに緊張を感じたり、さらに、午後になると疲れがたまり背中も丸くなって集中力が落ちてしまうことがありませんか?気づけば、自分の姿勢がなんとなく悪いと感じ、「姿勢」を意識してみたら、かえって疲れてしまうなど、なかなか自分が思う「良い姿勢」に辿り着けないのではないでしょうか。

なんとなく姿勢が悪いことは良くない、姿勢が悪いので腰が痛くなったのかも、などという声もよく耳にします。では「良い姿勢」と「悪い姿勢」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。

「良い姿勢」とは、生まれ持った体の構造に無理な負担をかけず、自然に保つことができる状態を示します。その反対に「悪い姿勢」とは、体に負担がかかっていて、長い間同じ体勢で楽にバランスを保てない状態を言います。

例えば、リラックスして心地よいと感じていた姿勢でも、15分後には疲れてしまい体勢を変えたくなったり、「良い姿勢」を意識していたはずなのに、後になって体に違和感を感じたり、といった経験はありませんか?実は、それは知らず知らずのうちに体のどこかに負担をかけているサインです。そして、この負担をかける行為は無意識のうちに習慣化してしまっていることが多いのです。

このような「悪い姿勢」の習慣が続くことにより、不眠や呼吸が浅くなる、疲れやすくなるなど、体の様々な部分に不調をきたすことがあるのです。この「悪い姿勢」が引き起こす数々の体の不具合は仕事やプライベートのパフォーマンスを低下させ、体のストレス共に心のストレスへとつながってしまいます。

「ストレスには種類がある」

では、そもそも、「ストレス」とは具体的に何を指しているのでしょうか?

一般的に「ストレスは体に良くない」と言われます。「ストレス」にも種類があります。

一緒に想像してみてください。

あなたは、椅子に座っています。誰かが、今にも破裂しそうなくらい大きく膨らんだ風船をあなたの目の前に持ってきました。反対の手にはキラリと光る針が握りしめられています。その先端は今にも風船を突き刺しそうで、あなたは思わず手を握りしめます。

針は風船を突き刺し、バーンという大きな音とともに風船が弾けとびます。体はこわばり、心臓はドキッとして、一瞬、その衝撃に全身に緊張が走るのを感じます。

でももし、その針が、風船に1ミリ 2ミリと少しづつ近づくのに、なかなか風船を割らなかったとしたら。「割れるかも!」と、何度も考えるので、体もその度に反応して緊張が増していきます。鼓動は早くなり、全身はこわばり、肩は重くなり、そのいつ終わるかわからない時間に身も心も締め付けられます。

皆さんはこのふたつの割れる風船をイメージしたとき、どのような感覚になりましたか?

「風船が割れる」事実へのストレス、「いつ割れるかわからない衝撃を待つ」時間へのストレス 。

風船が割れる瞬間の一時的なストレスは、実は健康な人にとってそれほど大きな負担にはなりません。なぜならば、風船が割れたあと、一瞬の驚きとともにしばらくすると心身が通常の状態に戻るからです。人にとって本当に負担となるのは、この「長時間続く緊張」という時間へのストレスなのです。

しかしこの時間のストレスという体や心に影響を及ぼす「長時間の緊張」は、見る角度を変えると自分でコントロールできるものなのです。

その様子も一緒に考えてみましょう。

広い野原に足を踏み入れている様子をイメージしてみてください。やわらかな風が頬をなで、草の香りがふわりと漂います。小さな子犬があなたのそばを駆け回り、ふと立ち止まっては可愛らしく振り向きます。丸い鼻を花に近づけてクンクンと匂いをかぎ、次の瞬間、嬉しそうに尻尾を振りながらあなたのもとへ駆け寄ってきます。その愛らしい姿を見て、あなたの胸に広がるのはどんな気持ちでしょうか?

今度は、山道を一歩一歩登っていきます。足は疲れを感じながらも、頂上を目指して進むたびに心が高鳴ります。そしてついに、目の前に広がるのは青く澄み渡る空と、どこまでも続く大地。汗ばんだ体に吹き抜ける爽やかな風が、すべての疲れを心地よい達成感へと変えていきます。あなたの体はどんなふうに感じていますか?

全身で体験するように想像してみてください。心と体でどのように感じられますか?

心と体は常に深く結びついています。心身に緊張を与えることを長時間考え続けるほど、ストレスはより強くなりますが、短期間のストレスですむと心身の緊張をリセットする良い機会となります。

意識的に休憩を取り入れ、自分にとって喜ばしいことを実践してみましょう。そしてその心身のリセット方法の中で最も手軽に取り入れやすいのが「姿勢」です。無意識のうちに崩れがちな姿勢を少し見直すだけで、日常のストレスを和らげることができるのです。

次回は良い姿勢を一緒に練習してみましょう。

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