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駐夫が振り返るニューヨークでの1年間の生活と学び

ご挨拶

こんにちは!駐在夫としてニューヨークにやってきたHitoshi(仮名)です。
1年のNYC駐在夫生活を終えようとしている一般男性です。ニューヨークで駐在夫として過ごした経験を振り返ると、様々な出会いや挑戦を通して多くの学びがありました。
今回のコラムではそんな私が駐在夫妻向けに培った情報を共有いたします。

日本でのお仕事と駐在帯同期間中のお仕事

私は日本では外資系消費財メーカー”P”の生産統括部門にて働いていました。新卒2年目の8月に妻からNY赴任の知らせを聞きました。
会社からはアメリカにはポジションもなく、1年間の休職という形も断られ、退職し帯同する道を選びました。(帰国後のためにアメリカにてオンラインで就職活動中です。)
妻(J1ビザホルダー)の帯同者としてJ2ビザの取得に動きました。会社によっては休職や現地ポジションを認めてくれるかもしれないのでぜひ打診してみてください。
ビザの種類は赴任される配偶者の方によるため、E2、L2の場合もあります。続いて紹介する特別就労許可は必要なくなるかもしれません。

駐在帯同の経験を終えて今後に活かしたいこと

帰国後に活かしたいことは1つだけ、マインドセットです。NYという競争激しいタフな環境で成功を掴んでいる生徒たちにはいつも感服していました。平日は午前9時から次の日の朝4時まで働き、土日は私とテニスする19歳。世界中の販売網を通して富裕層向けにブランド品を売り捌く同い年。ファッションブランドONのNASDAQ上場を手がける50歳。全米にクッキー専門店を展開する48歳。皆、バイタリティと適応力を持って、市場原理に基づく厳しい競争の中で成功を掴んでいました。当然格差も広がり、日本では見ない数の浮浪者も大勢います。皮肉ですが、”見えざる手”によって社会繁栄と調和に向かっている最中なのかもしれませんね(笑)。
帰国後は地球の反対側の素晴らしい人々を思い出し、志高く成長、挑戦を続けていけるマインドセットを維持したいです。

それではお役立ち情報を紹介していきますね。

ビザの取得と就労許可

私が取得したビザはJ2ビザ(配偶者ビザ)でした。妻の任期が1年間という限られた期間であり、私は妻の配偶者としてJ2ビザを選びました。しかし、J2ビザでは就労許可がありません。これは多くの駐在夫や妻にとって共通の悩みかもしれません。しかし、EAD(Employment Authorization Document)を申請することで就労許可を得ることができます。

EAD取得のステップ

EADの取得にはいくつかのステップがあり、私自身の経験からも、時間と計画が重要だと感じました。通常、申請から**約2ヶ月**ほどで就労許可が下りるため、早めに手続きを開始することをお勧めします。以下に、EAD取得のための具体的な手順を紹介します。

  1. 自分のカテゴリーを知る
    まず、自分がEADを必要とするかを確認しましょう。滞在するビザの種類によっては、そもそもEADが不要な場合もあります。J2ビザの場合は就労にはEADが必要です。
  2. USCISでアカウントを作成
    EAD申請をオンラインで進めるために、USCIS(米国市民権・移民局)のウェブサイトでアカウントを作成します。ここで申請の進捗状況を確認することができます。
  3. 必要書類の準備
    以下の書類を揃える必要があります:
       – I-765フォーム:USCISのウェブサイトからダウンロード可能です。
       – 410ドル分の小切手:申請料として銀行で小切手を発行します。
       – パスポートサイズの写真2枚:最近撮影されたものを用意します。
       – EADの資格証明:これはEADを申請する理由を証明する書類です。
       – DS-2019:配偶者のものも含めて提出します。
       – パスポートの写真ページのコピー:配偶者のものも含めます。
       – ビザの写真ページのコピー:配偶者のものも含めます。
       – I-94のコピー:入国後に取得した入国記録のコピーです。
       – カバーレター:就労許可を申請する理由を説明します。ここでは、金銭的な利益目的ではなく、滞在中に有意義な活動を行うための申請であることを明記します。
  4. 書類の発送
    書類を揃えたら、USCISの指定する事務所に郵送します。ニューヨークに住んでいる場合は、テキサス州の事務所に送るのが一般的ですが、最新の発送先はUSCISのウェブサイトで確認してください。
  5. 待機と進捗確認
    書類を発送した後は、約2~3ヶ月待つ必要があります。この間、USCISのアカウントにログインすれば進捗状況を確認できます。私の場合も、オンラインで定期的に確認して安心感を得ていました。

SSN(Social Security Number)の取得

EADを取得した後は、次にSSN(Social Security Number)を申請する必要があります。SSNは、アメリカで働くための必須の社会保障番号で、給与の支払いもこの番号に基づいて行われます。私の場合は、EADの申請の際に同時にSSN発行の申請もできたため、別で何か申請はしませんでした。SSNだけの申請をしたい場合は他のコラムを参考にしていただきたく思います。

テニスコーチとしての仕事

渡米してから約3ヶ月後、地元のテニス大会に参加した際、ベネズエラ出身の友人と出会い、その縁でテニスコーチとしての仕事を始めることができました。アメリカでは、こうしたカジュアルなイベントや人との出会いが大きなチャンスにつながることがよくあります。特にニューヨークのような多文化都市では、多様なバックグラウンドを持つ人々と知り合う機会が豊富にあり、そこから新しい仕事や経験が生まれることが多いです。下記に私がテニスコーチを始めた会社を登録します。テニス以外のスポーツや音楽の指導もできますよ!

・TeachMe.To https://teachme.to
世界中でコーチと生徒のマッチングを担う会社。名刺も作成いただけるので公式の場で自己紹介する際に役立つかもしれませんね。

・Play Your Court Become A Coach *テニス限定
全米でテニスプレイヤーのマッチング、大会運営、コーチの紹介を行う会社

Roverを通じたペットシッターの仕事

また、私は**Rover**というペットシッターのマッチングサイトを通じて、**ペットシッター**の仕事も始めました。このサイトでは、ペットシッターになるためのテストがあり、それをクリアすることで仕事を引き受けることができるようになります。私は特に犬の世話が得意で、ニューヨークの多くの家庭から依頼を受けるようになりました。
ペットシッターの仕事は、決まったスケジュールがないため、自由な時間に働ける点が魅力でした。ニューヨークでは、犬や猫を飼っている家庭が多く、ペットシッターの需要も高いことから、仕事に困ることはありませんでした。

リダックでの広告制作

2024年の7月からは本記事を掲載しているこちらのサイトの運営者であるリダックにてという広告制作に携わるようになりました。リダックは、ニューヨークの不動産情報に加え、観光名所やイベントを紹介するコラムを掲載しています。私は、このコラムを通じてニューヨークの魅力を発信する仕事に携わることができ、非常にやりがいを感じています。インスタグラムの投稿も担当させていただき出先で感動したものや新鮮なものを紹介させていただきました。

広告制作の仕事は、特にクリエイティブな面が求められ、ニューヨークの多様な文化やトレンドを取り入れながら進めることが重要です。ニューヨークは季節ごとに街の顔が変わり、イベントも絶え間なく行われているため、常に新しい情報を発信できる点が魅力的です。今後募集があればぜひ応募をご検討ください!

最後に:駐在生活を楽しむためのヒント

1年間の駐在生活を通して学んだことは、積極的に行動し、様々なチャンスを逃さないことが重要だということです。初めは、ビザや就労許可の問題で不安に感じることもありましたが、早めに必要な手続きを進め、EADやSSNを取得したことで、仕事の幅が広がり、充実した生活を送ることができました。NYは急激なインフレで卵や食パンの値段が平気で毎月$1~$2上がる世界でしたが、逆に私は資本主義の力強さを実感しました。上手くいけば自分のビジネスも大きく飛躍させられるアメリカンドリームがきっとあります。1年は短いです。やれることをすぐにやってみましょう。
ニューヨークでの生活は、観光や短期滞在では味わえない独自の体験が豊富にあり、多くの人々との出会いから新たな発見がありました。これから駐在夫や駐在妻としてアメリカでの生活を始める方には、ぜひ自ら積極的に行動し、多くの出会いや経験を楽しんでいただきたいと思います。ニューヨークは、多文化が融合する魅力的な街であり、ここでの生活を通じて、自分自身も成長できる素晴らしいチャンスが待っているはずです。

謝辞

末筆ながら最後まで読んでくださった読者の皆様、私を迎え入れてくださったリダックマーケティングチームの方々、テニスをしたリダック社員とそのご家族、友人と私の生徒、そして何より私の妻に感謝を示し、この最後のコラムを締めさせていただきます。これまでありがとうございました。また会う日まで。