第48回「冷蔵庫にある食材で栄養満点の生春巻」
第48回「冷蔵庫にある食材で栄養満点の生春巻」
アメリカ在住暦33年のお料理研究家が簡単で美味しいレシピをご紹介します。
更新日: 2021年12月22日
アメリカで新生活が始まると日本のスーパーで気軽で、かつ、安価だった食材が急に手に入らなくなり、得意料理のレシピがガラっと変わってしまった、という方も多いかと思います。
海外という慣れない環境で、食材も変わり、家族や自分自身にとって美味しくて健康的で、簡単に作れる料理はなかなか見つけるのが難しいですよね。さらに、日本ではあまり馴染みのないみんなで持ち寄りながらのパーティー「ポットラック」に招待された時のメニューは”日本食が良いのか”、”冷めても美味しいか”、”食べやすいか”など頭を悩ませます。
『みんなのレシピ』では、アメリカ在住暦33年のお料理研究家が日本でもお馴染みの料理から日本ではあまり目にしない食材を使ったレシピまで、誰でも簡単に作れて、健康で、美味しいお料理レシピを紹介していきます。
冷蔵庫にある食材で栄養満点の生春巻
コロナの収束を願いながら、2度目の新年を迎えましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。この様な状況下ですが、新年を迎えておせち料理や雑煮等を楽しまれたことでしょう。雑煮は地方によって様々ですが、我が家では元旦は丸餅、京味噌仕立て、翌日は角餅、吸い物で仕立てます。お互い出身地が関西、関東なので、我が家独特の風習となりました。ちょうどおせち料理にも飽きた頃かと思いますので、今回はベトナム料理にはかかせない生春巻きを、ご紹介したいと思います。
おすすめ食材リスト
ライスペーパー
ライスペーパーは、米を原料に薄いシート状に加工して乾燥させたものです。東南アジア圏の料理にはかかせないものですね。昔からの製法は、米を砕いて乳液状にしたものを布の上で丸く広げ熱水蒸気で蒸し上げてから乾燥させて保存していたとの事、素晴らしい知恵ですね。今回は、ライスペーパーを韓国マーケットで中位のサイズを3ドル前後で購入しました。
ホイシンソース(海鮮醤)
香港、広東地方で使われている、独特のコクと甘味がある甜麺醤に似た甘味噌で、小麦粉と大豆等を合わせて発酵させて作られており、甜麺醤よりも味わいが濃厚のようです。また、海鮮醤と言われていますが、原材料には魚介類は含まれていないようなので、不思議な感じです。今回は、タレを作る時に使用します。中国マーケットで4ドル弱で購入しました。
コーンスターチ
とうもろこしから出来ているものがコーンスターチ、ジャガイモから出来ているのが、片栗粉ですが、見た目は同じでも、片栗粉は温度が下がると粘度が低下してしまうので、あんかけやかきたま汁のように暖かいまま頂く料理に適しています。また汁を濁すことがないので、透明に仕上がります。コーンスターチは、粘度が前者より低いですが、冷めても粘度か変わらないので、ディプ、デザート等、冷めてから頂く料理に適しています。あんかけ等、透明感を出したい料理に使用すると、少し汁が濁るのでご注意ください。片栗粉とコーンスターチですが、上手に使い分けられると、料理の腕が上がりそうですね。今回は、タレを作るときに使用します。韓国マーケットで約2ドルで購入しました。
栄養満点の生春巻
ライスペーパーは、包むと透けて見えるため、彩り等考えながら巻くと、とてもキレイに仕上がります。今回は、冷蔵庫に残っている食材を利用して作りました。その他の具材として、トビコ、大きめのエビ(縦半分に切る)、薄焼き卵、アボカド等も美味しくいただけそうですね。タレのレシピは、コクがあり失敗せず出来ますので、ぜひお試しください。
【食材と目安の量(4人分)】印はおすすめ食材リストを参照
- ライスペーパー・・・(6-8枚)
- グリーンレタス・・・1個(1枚ずつはがす)
- グリーンオニオン・・・4、5本(5センチの千切り)
- キューリ・・・1本(縦に細い角切り)
- エビ・・・適宜(料理酒で軽く茹でて、縦半分に切っておく)
- シャブシャブ用肉・・・適宜(シャブシャブしておく)
- 春雨・・・2、3巻(かために茹でて水でよく洗い食べやすい長さに切る)
- Hot chili sesame oil・・・適宜(春雨用)
- ごま油・・・適宜(春雨用)
- カニカマ・・・4、5本
- スライスチーズ・・・適宜(又はストリングチーズ)
- パクチ・・・適宜
- ホイシンソース・・・100cc
- コーンスターチ・・・小2/3
- 砂糖・・・大1
- 酒・・・大1
- 水・・・120cc
- 黒すりごま・・・大3
- 刻みピーナッツ・・・大3(飾り用)
料理の手順
- 小鍋にタレの材料すべてを入れ、泡立て器で混ぜ合わせてから火にかけ、沸騰してとろみがついたらそのまま冷やし、器に入れ、刻みピーナッツを掛ける。
- 春雨は、鍋にたっぷりの水に浸しておき、ほぐれてきたら火にかけて、固めに茹でて水で洗い、食べやすい長さ(10センチ位)に切り、半分はホットセサミオイルをまぶし、残りの半分は、コマ油をまぶしておく。
- シャブシャブ用の薄切り肉を沸騰したお湯で火を通しておく。
- ライスぺーパーを浸せる容器にぬるま湯を入れ、30秒程度軽く浸してから、完全に柔らかくなる前にまな板の上に置き、好みの組み合わせで具を並べてきっちりと巻く。彩りが外側の皮に出るので、キレイに見えるよう並べる。
【レシピのポイント】
野菜は、しっかり水を切っておきましょう。春雨は、完全に透明になる前に素早く水で洗うことによって、春雨がボタッリせず、ごま油をまぶすことによって、扱いやすくなります。ライスペーパーは、ぬるま湯に浸して、柔らかくなる前にまな板に広げ、具を載せてください。巻く頃には、柔らかくなっています。
【料理を食べた方の感想】
・好きな具を入れられるし、カロリーも低そうなので、ぜひ作ってみたいです。
・春雨がピリ辛になっていて、タレとよく合います。
今回のまとめ
生春巻、いかがでしたでしょうか。意外に手間がかからず残りものでも簡単に出来ますので、ぜひお試し下さい。さらに残った生春巻きの具は、栄養たっぷりのサラダにも大変身出来そうですね。ライスペーパーは1パックにかなり枚数がはいっていますが、しっかり密閉して保存も可能です。パンの代わりにライスペーパーで具を巻いてサンドイッチにするのもよいでしょう。カロリーが低く、グルテンフリーなのも嬉しいですね。