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「Career Cushioning仕事をしながら転職準備」

ニューヨークで弁護士をしているアメリカ人の友人が、食品業界のことを勉強しています。 AI(人工知能)が若手弁護士の仕事を奪う可能性があり、Career Cushioningをしているとのこと。仕事を真面目に続けながらも、万一に備えてスムーズな転職ができるように準備することをCareer Cushioningと言います。お金と心の余裕があるうちに、興味がある分野の知識と必要なスキルを増やし、加えて人脈づくり (Networking)を進めるよう、転職アドバイザーの助言を受けたそうです。

先が読みにくい経済状況の中で、仕事の将来を心配するアメリカ人は多く、Career Cushioningは職場での流行語になっています。以前、アメリカではQuiet Quittingという最低量の仕事だけすることが話題になりましたが、実際には、自分の実力や興味を試すため、Side Hustle(やりがいを求める副業) という形でCareer Cushioningをしている人も多いと言われます。

Career Cushioningという表現は、 恋人に逃げられる衝撃から身を守るため予備の恋人を準備しておく若者言葉Cushioning を転用して、作られたそうです。確かに、人生において転落の衝撃をクッションを使って和らげることは重要なのでしょう。 それが失職であっても失恋であっても・・・

(例文) Lately, there’s growing chatter around “career cushioning”—workers discreetly taking steps to advance their skills and connections to create a backup plan or “cushion” in case of job loss. (Forbes)

(訳)最近、career cushioningが話題となることが増えています。これは、働く人々が万が一の場合、つまり失業に備え自分のスキルを磨き人脈を強化して、「クッション」の用意を慎重に進めることを意味します。

旦 英夫 (ニューヨーク州弁護士) 
◆著書「米語ウォッチ・アメリカの今を読み解くキーワード131」(PHP)    
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