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第7回「No-Buy Challenge 買い物は我慢という挑戦」

米国でNo-Buy Challengeという現象が注目されています。「買い物はしない」挑戦とは、自分で決めた期間中、たとえば1ヶ月間、買い物をできるだけ抑える行動様式のことです。絶対に必要な食料品や薬は買いますが、服飾、レジャー、外食などにはお金を使いません。これによりImpulsive Spending (衝動買い)を避け節約することが目的です。

住宅や学費ローンの返済に加え、物価の上昇によりアメリカ人の生活は一般に苦しいものになっています。 多くの若者がNo-Buy Challengeを、TikTokやFacebookなどで状況を友だちと共有し、自分にとって本当に必要なものは何かを考えるきっかけにしているようです。

経済評論家の多くが、感謝祭からクリスマスにかけて、関税による輸入食品の値上がりを危惧しています。そのような状況のもとNo-Buy Challengeは小売業、特に服飾業界に大きな衝撃を与えそうです。No-Buy Challengeの広がりがアメリカ人の消費性向そして経済全般にもたらす影響を注意深く見ていく必要があるでしょう。

(例文) I have completed a no-buy challenge several times. A no-buy challenge is choosing a specific category and timeframe and resolving not to purchase these items. My challenges have included clothing, personal care items, and even groceries.(Forbes)

(訳) 私はno-buy challenge を数度、完了しました。no-buy challengeとは特定の品目を一定の期間の間、買わないと決心することです。私の挑戦品目には服飾、個人用ケア用品や食品類さえ含みました。

(ご参考)challengeは動詞として「挑戦する」ことですが、「新しいスポーツに挑戦したい」はI want to challenge myself with a new sport.のように自分自身を相手として挑戦するという言い方をします。I want to challenge a new sport.は不自然に響きます。


旦 英夫 (ニューヨーク州弁護士)
◆著書「米語ウォッチ・アメリカの今を読み解くキーワード131」(PHP)    
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